概要
その時、俺の顔を覗き込んできたお姫さまは澄んだ瞳を輝かせた少女だった
高校2年生の百合香は、勉強漬けの毎日に嫌気がさしていた。
ところがある日、不登校の弟の京志郎がバイト先の図書館で作ったジオラマの中に飛び込んでしまう。その魔法が溢れるジオラマの国へ百合香を誘ったのは、英語教本『ナイチンゲールと紅の薔薇』の挿絵の鳥のナイチンゲールだった。
百合香は、その国で魔法は苦手だが、剣の腕はやたらにたつ、魔法使いの青年シーディと出会う。
雪景色のジオラマの国での白魔女とのバトルや、謎の図書館長に翻弄されたり、たよりのない現実生活も背景にして繰り広げられる、ちょっと理不尽なファンタジー。
イメージイラスト(最終話の後のおまけのコーナーに、youtubeのPVもあります)
ところがある日、不登校の弟の京志郎がバイト先の図書館で作ったジオラマの中に飛び込んでしまう。その魔法が溢れるジオラマの国へ百合香を誘ったのは、英語教本『ナイチンゲールと紅の薔薇』の挿絵の鳥のナイチンゲールだった。
百合香は、その国で魔法は苦手だが、剣の腕はやたらにたつ、魔法使いの青年シーディと出会う。
雪景色のジオラマの国での白魔女とのバトルや、謎の図書館長に翻弄されたり、たよりのない現実生活も背景にして繰り広げられる、ちょっと理不尽なファンタジー。
イメージイラスト(最終話の後のおまけのコーナーに、youtubeのPVもあります)
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!“物語”が紡ぐ、ジオラマの中の不思議な世界へようこそ
本の中に綴られる文字は時を重ねて人々に読みつがれてゆくうちに不思議な力を持つようになる。
作中で語られるこの言葉は、この物語の設定と相まって読者を惹きつける説得力を持っている。
主人公の弟、京志郎が作ったジオラマの世界を、自信のない魔法使いシーディと、百合香は冒険する。その中で出てくる魔法や、ナイチンゲールの物語などといった現実世界とのつながりなど、謎がたくさん散りばめられた本作は、物語が進むごとに耽美で箱庭的な世界観と相まって、どんどん深化していく。
中でも特筆すべきはキャラの魅力だろう。主人公の百合香は、恋多き乙女で、ジオラマの雪だるまや弟の京志郎にすら心臓を高鳴らせてしまうほどの…続きを読む - ★★★ Excellent!!!現実世界のほうが気になったりします。
「異世界ファンタジー」というジャンルの小説を初めて読みましたが、短編で1話ごとの字数が短めということもあり、比較的すんなり読めました。
異世界(ジオラマの世界)でのやり取りもなかなか興味深いのですが、本作はそれよりも、現実世界での諸々のほうが気になるかもしれませんね。
日本では珍しい地下階のある家(それも地下にバスルームがある)、その家と図書館がつながっている謎な構造、不登校の弟、そして図書館の(一度も姿を見たことがない)館長。
特に、図書館の館長は作者曰くキーパーソンらしいのですが、本編では出て来ず。続編ができればそこで登場するかもしれませんね。
別の長編を読んでいても感じましたが、…続きを読む