概要
※短編集です。どの話も続いてません。何話から読んでも、それなりに楽しくお読みいただけるはずです※
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!笑ってくれる君は一緒だから、何を食べても美味しい
どうでもいいことばっかり言う孝代さん。そんな彼女に呆れるのもほんの一瞬だけ。好きな人と他愛もない話をしながらただご飯を食べる。そんなラブコメ。
僕が一番好きな話は手作りのプリンの回。風邪の孝代さんのためにプリンを手作りするんですけど、ネットを見ても出てくるのは手間暇のかかるレシピばっか。料理ができない主人公は妥協案でプリンの素でプリンを作る。でもその味は、どんなレストランで出されるプリンよりも美味しい。そりゃそうだよな、どれだけ不器用でも自分のために作ってくれたんだもんな。
どうでもいいことを話せる相手、好きな人と食べる料理。それだけでいい。ほんわかして心が温かくなる。
好きな人…続きを読む - ★★★ Excellent!!!それなりの毎日が色づく、心温まるワンシーンの詰め合わせ
本作は短編集だが、いずれも"食"に関する話題が登場する。
アイスクリームに始まり、ラーメンにフカヒレにプリンetc...
どれも美味しそうなものばかりで、読んでいると思わず食欲がわいてくる。
単に料理に関する知識を並べ立てるわけではなく、その料理ができる経緯であったり、味わう環境(場所)であったり、あるいは料理に向き合う心情であったり、様々な角度から丁寧かつ分かりやすい表現で記されており、食の知識に乏しい私でも楽しく読むことができた。
また、それらのグルメを味わう一風変わったカップルのやり取りはいずれも興味深く、また微笑ましい気持ちになる。
このカップルは、互いのことを深く詮索したり…続きを読む - ★★★ Excellent!!!雰囲気が良い。読んでいると、カフェで寛いでいるような気分になる。
セカイ系のようなな属性を持つ年上彼女と、食事と、それに至るプロセスが綴られている。
主人公目線でそれは書かれており、極普通の感性を持つ彼目線で書かれている。だから、我々読者にとって彼女は少し不思議な人物に見えるかもしれない。
だが、割と普通のことを言っているだけで、そこに特別なことはない。
第一話のアイスクリームも、我々一般人からしたら可笑しいが、だが彼女の言い分を聞くと「なるほど」「たしかにそうだ」と同意できる。
そういうところが、セカイ系っぽいのかもしれない。
だから、ただひたすらの日常を書いているだけ。
それでも、読んでいる最中は、薄暗いアンティークショップの中にあるカフェに居る感覚…続きを読む