小林礼

高梁国の暗殺組織〈赤釵〉に属していた道士の夜静は、部下が自殺したことによって自分の在り方に疑問を抱き、〈赤釵〉から抜けようと決意する。脱退したことで身体は不自由になるが、余生は旅…

僕のルームメイトになったのは、魔法使いだった。 でも彼はいい奴だったし、平和だったんだよ――途中まではね。 ある日「呪いをかけられた！」と主張した学生が階段から転落して怪我を負…

御年十歳になるユーゴー帝国の第三皇子ハーレイは、皇家の家風と教育方針に馴染めず悩んでいた。 ある晩、帝城からの脱出を目論んだハーレイは、立入禁止の裏庭へと迷い込む。 美しい花々…

知る人ぞ知る、一部で人気のシリーズ第三弾。トルコ編、ブラジル編につづいて、今回はマレーシア編です。 マレー、中華、インドの三民族が同居し、宗教も料理も文化も多様なマレーシア。 太…

「花の簪」の外伝です。 少女ルーは、オアシスが敵に攻められ混乱する中で、サーデグとゾランに助けられる。 全八話

ツイッターで書いた140字群のログです。カウント用。ツイノベ楽しいなー。

激務で心身の健康を損ねた大沢旬は、伯母の頼みで東京の外れにある古い家を住み込みで管理することに。 ところがその家に、おじさんの姿をした謎の幽霊が現れた。 自分の名前すら覚えていな…

一族の大名家に生まれた天真爛漫な少女･天波《てんは》は十六歳という若さながら城の重臣に任命されていた。しかし掟やしがらみに不満を持ち出仕をさぼる始末で叱られる日々を送っていた…

魔法使いの素質を持つ少年、アーチボルト・ウルフ。 彼は父親の反対を押し切って、魔法学校に入学する。 学校では、持ち前の好奇心と負けず嫌いを存分に発揮して、行方不明になったり、け…

一話完結の小話です。 軽く寓話的な残酷さを含みます。 ひとつの世界観というよりは、印象やイメージをもとに綴ったものです。

Eテレで放送中の人気番組『百分de名著』。今年で放送10周年を迎え、番組内で紹介した名著は百冊を越えるそうです。その番組のホームページにあったキャッチコピー、「名著を百冊読んだら…

――枢軸の世紀――この時代を軸に、ふたつの大陸世界は大きく変貌していく。物語の主役は、人ではなく時代――100年の歴史そのもののである。 ※本作中に残虐な表現、社会通念上ふさわ…

　王国最高峰の魔女として従軍し、戦争から帰還した令嬢リリンカを待っていたのは、婚約者が浮気相手を妊娠させたという衝撃の事実。 　婚約破棄したところさらに、ある事情からすぐにも伴侶…

特殊能力を活かして、不本意ながら殺し屋稼業で世界を巡る男の旅日記Part２、ブラジル編。 一部で好評を博したトルコ編の、ご要望にお応えしての続編です。Part１は読んでなくても問…

フリーランスの魔法使いアーチボルトのもとに、ある日「三人の少年魔法使いの師匠になってくれ」という依頼がくる。 断り切れずに請け負ったが、少年たちは謎の組織に命を狙われているようで…

英国は21世紀でも魔法の国だ。 幽霊が宙を飛び、妖精が庭に住み、悪魔が影に潜み、魔法使いが一般人と共存している。 ヘンリー・ロドニーは臆病で怖がりな大学生。だが、魔法使いのアー…

長すぎるヴィクトリア朝が終わり迎えたエドワード朝の黎明、英国のフランシス・ホジソン・バーネットが書き出した、世界で一番有名で気高い少女セーラ。 プリンセス、と呼ばれた少女は、<魔…

十四の誕生日を目前にした春の祝祭の夜、まじないの才を持つ少女・キイラの村は異教徒らによる襲撃を受ける。天涯孤独となったキイラを保護したのは、異教徒討伐の命を受けた〈二軍〉の魔術師…

ある特殊能力があるために、不本意ながら殺し屋稼業で世界を巡る男の旅日記、トルコ編。 世界三大料理と云われるトルコ料理、太古から幾多の民族が往来したアナトリアの文化、人懐こく親切…

南国の太陽の照りつける市場。盗みの嫌疑で捕まった少女ふたりを警官から救ったのは、絶世の美女だった。彼女は、娼館の女王で、麻薬カルテルの若きボスの愛人。気が強くて、自由で、情が深く…

僕はモーパッサンが大好きです。だからあなたにも好きになって欲しいのです。 フランス文学？興味ない。 そんなことを言わず、どうか僕の読書感想文につきあってください。 取り上げる作品…

旅は道連れ世は情け、徒然なるままに、日々思ったことや旅先で感じたこと、映画やエンタメ、世の中の気になる事柄など、感じることを感じるままに綴ってやろうと思っております。 不定期連載…

同性愛者の俺と面白いソックスを履いている妹とBLが好きかもしれないユズ（と王子様だったかもしれないひーちゃん）の話。つまるところこのチョコレートはリトマス試験紙。その心臓が不細工…

一日一花。神前に花を献じる少年・馨。 その手が花茎を切るとき、花精たちはたまゆら現れ、この世への未練を語る。めぐる季節の中でひととき語られる、花たちの御伽噺。 12か月の短編連作…

1892年、フランスのオルレアン。山羊飼いのジュールは森の中で行き倒れになり、ブルジョワの子息ヤンに救われる。悲しい過去を持つ大人しく従順なジュールと奔放な明るさを持つヤンは、生…

おすすめ作品集です。 「今の小説投稿サイトでは埋もれがちな作品にこそスポットを当てたい」と考えているので、マイナージャンル多め。「作者様に贈る」と云う大前提がないのを良いことに…

　物語に拳銃が登場した時、必ず発砲されなければならない。 　必然性とは、そういうものらしい。 　 　1話読み切りの掌編です。 　更新は不定期です。

中国は明の時代。 都・長安には風流人士たちの集う酒楼があった。 名を酔仙楼という。 かの大詩人、李白ゆかりのこの酒楼で繰り広げられるドタバタ詩文コメディ。 さて、今宵の肴はいった…

神も悪魔もおとぎ話となった時代の物語。 短編集になりました。 不定期更新です。 流行りの色気のある要素はありません。 1話あたり平均1000字未満（最大でも1600字未満）

　本作品は、現在連載中の『半実話あやし奇譚』の番外編で、古事記の冒頭部分を現代語訳＆アレンジして紹介しています。 詳しくは『まえがき』を読んでください。

サイト「シアワセモノマニア」で掲載している、ノンシリーズものの短めなお話をまとめています。 ジャンルは話ごとにファンタジー中心にＳＦ、現代、メタフィクション風など雑多。 気が向い…

繁華街から外れた暗い路地の奥に一軒の店があるという。 店の名は『狐小路食堂』 今宵も腹を空かせた動物たちがやってくる。 御代は結構。食事と美味い酒に舌鼓を打ち、笑顔になってくれれ…

ゲイル・ウインドワードにとって、飛ぶことは歌うことと等しい。 霧裂く双翼は天蓋の向こうを目指し、亡霊は戦乙女の耳元で囁く。 霧満ちる世界に生きる人々を描いた、異世界SFファンタジ…

「ああ、カザリアさん。それは飲まないほうがいいですよ？」 王妃候補の親友であり宮廷の花と誉めそやされていたカザリアが嫁いだのは、田舎領主ロウリエの元だった。 嫁いだその夜、ロ…

大学の助教の仕事を知っていますか？ 学生でも教授でもない助教の仕事は多岐に渡り、僕の毎日はてんやわんや…。 しかも、実は僕には魔法研究者として失格の烙印を押されかねないある秘密…

タイトルは「けいまいいど」と読みます。2004年に西安市郊外で発見された奈良時代の日本人、井真成(せいしんせい)の墓誌にある言葉「形既埋於異土魂庶帰於故郷」からとっています。その…

大正某年。作家の千手法蔵に才能を見出され、嗣見チエ子は上京する。 千手の屋敷で出会ったのは三人の弟子達。 そして、『ぬえ』と呼ばれるものだった――。 文に悩み、文に迷い、そうし…

　妾腹の第四皇子・四玄（スガン）は、責任とは無縁に皇子暮らしを享受できる今の状況を最高と考えていた。 　しかしある日、突然に皇帝から「次期皇帝になれ」と指名を受けてしまう。 　…

他サイトですが 『第十回次に読みたいファンタジー』(エブリスタ様)において、準大賞を受賞いたしました。

使い捨ての鉄砲玉を求めて、場末の酒場を訪れた商人ジャン＝ジュール。 そこでしたたか酔っている美しい少年、ジャン＝シャルルと出会ったことから、彼の計略が動き始める。 ふたりのジャ…

長徳四年、夏。 摂津国から京に上った男女二人連れの前に、白昼堂々と現れる怪異。 恐るべき怪物に追い立てられ、窮地に陥った彼らを救った一人の男。 「旦那、その太刀を使いこなせて…

月コロニーへの人類移住計画が完了し、荒地と化した地球に、なおもそこで生き続けることを選んだ者たちがいた。 砂嵐と噴煙に塗れ、疫病の蔓延る不毛の大地で、何が人々の希望となり得るか。…

新石器時代のシベリア。神霊を敬いながら暮らす〈森の民〉のもとへ、南から、太陽神を信仰する開拓者たちがやってきた。友好の使者として送られたマシゥと、狩人の青年ビーヴァの、友情と闘い…

とある国に花盗（かとう）と呼ばれる花盗人（はなぬすびと）がいた。 彼は碧い短剣に憑いている少年の幽霊を相棒に、人の心に咲く花の蜜を盗むことを生業としていた。夜な夜な暗躍する彼の…

関小玉――。 希代の天才と呼ばれ、後に「紅霞宮」に入り、千年先まで名を残す皇后となった女性である。 彼女が後宮に入る以前の記録は少ない。一兵卒から出世を重ね、女性として初めて将官…

★電撃の新文芸より書籍版発売中★ https://dengekibunko.jp/special/shinbungei/ 加筆修正＋完全新規エピソード書き下ろし40,000字以上…