架空世界を描くに、ジャンルは歴史ものを選ぶ。納得の筆運びは、迷いをみじんも感じさせず、迫真の臨場感をもって物語を紡ぐ。この北の国を一体どこまで作り込んであるのだろうか?本作品に出会えたことを喜び、あとは黙って読み進めたい。第一話冒頭で、厳冬期の表現が『冬神の騎行は止まぬ』ときた!ああ、こんな作品をカクヨムしたかった。感動と嫉妬を覚えざるを得ない。
まだ、始まったばかりです。まず、『枢軸の世紀』というタイトルに「なんだろう」とお邪魔しました。容赦ない物語ですが、それゆえにリアルです。登場人物の息遣いを感じながら、作者の視点に合わせて、物語を俯瞰していく臨場感が味わえます。興亡記、群像劇、人間ドラマが好きな方、ぜひご覧ください。