本編購入後、こちらを読みました。後宮もの、という入り口から入ったので、どろどろした女性心理が描かれるのかと思いきや。良い意味で裏切ってくれる物語です。
主人公の小玉は、サッパリ・あっけらかんな性格。作中では度々女性にも好かれることが描かれていますが……彼女、なんと読者まで惚れさせる力を持っています。強さも、優しさも、気遣いも。数多いる男性陣を上回るカッコよさなのです。
時折混ぜられる笑いのエッセンスが癖になり、どんどん先へと読み進められる。でも、笑いだけじゃありません。次々と訪れる物事への(小玉の場合は主に恋愛系統への)諦めに、切なさとやるせなさが募ります。
小玉、大好き! 頑張って! と応援しながら読める、お気に入りの作品です。