麓清

今すぐ宇治に行きたくなる！ 三室戸寺の荘厳な空気はもとより、古い言い伝えを上手く取り入れたストーリー展開。 これがたった2400文字足らずの作品なのかと、我が目を疑うほど、幾重にも…続きを読む

山登りを通して自然とどう接すればいいか、この作品は教えてくれています。 とっていいのは写真だけ、残していいのは思い出だけ この合言葉が素敵です。 自然はそこにあるからこそ価値が…続きを読む

昔から物を大切に扱ってきたはずの日本人。 いつからこの消費社会に慣れてしまったのでしょうか。 包丁を供養するための塚が物語の主題ではあるけれど、その根底にはどこか現代の使い捨て社…続きを読む

蜃気楼を神の国造りとのたまった男の行く末と、米喰らう島の真実に思わず唸ってしまいました。
見事な落とし方です。

まさに目からウロコと言いましょうか、過去を受け継ぐだけが伝統ではないということを、まざまざと見せつけられた気がしました。 もちろん、オリジナルとなることほど難しいものはないかもし…続きを読む

良いですねえ、前時代のスカイライナー。 鉄ちゃん魂にグッときます。 学校をサボタージュして電車旅。 冒険ですねぇ。 とはいえ、バラ色の思い出とも少し違う、ほろ苦いテイストで描か…続きを読む

少女たちの夢と挫折、現実が、始まりの舞台となった群馬会館を中心に描かれる淡い青春物語。 二人の行く先は吹きすさぶ赤城颪のように順風満帆ではないかもしれない。 けれど、向かい風に負…続きを読む

高校生の頃、大浜体育館にはよく行ってましたから懐かしく読ませていただきました。 堺の電車は何故か南北だけにしか敷かれてないんですよね。 地元民はあのくだりで笑ってしまいます。 …続きを読む

もし、目の前に広がる美しい景色を、言葉で伝えるならばどんな言葉を選び、どんな表現をするだろう、と思わせる作品。 海の見える家の担当医となった主人公が、そこを終の住処と決めた患者か…続きを読む

えべっさんの総本山、西宮神社の開門神事を描く作品。 十日戎の開門と同時に一番福を目指して境内を駆け抜ける、阪神地区の名物行事です。 冬の凍てつくような寒さの中、主人公の秘めた決意が…続きを読む

高校生らしさのあるノリの良さが読んでいて楽しい。
とにかく鮪。
鮪のオンパレードな作品です。

そして、過ぎたるは及ばざるが如し、の教訓が脳内をよぎります。

大学生の頃に、映画カクテルの影響でバーを飲み歩いた思い出が蘇りました。 初めてのお酒にこそこだわりたい。 そこにある想いがなかなか伝わらないもどかしさ。 二人の間に横たわる溝をず…続きを読む

鹿児島県とは言っても、ほとんど沖縄に近い場所。 文化も琉球文化の影響が強い島。 原色の絵の具を塗り広げたような海と空がどこまでも広がるあの光景を見たとき、人間の小ささと、人間の作る…続きを読む

遠く離れた視線を持つと、かつてそこにあったものの貴重さというのがわかります。 故郷というのは、まさにそういうもので、何もないと思っていたところが、離れてみるととたんに色鮮やかに思い…続きを読む

どこか昔ながらの雰囲気を思わせる店内から見える再開発の街。 過去が塗り替えられていくその光景を眺めて、 そこに住まうものは何を思うのだろうか。 町もいつか死ぬ という言葉に対する…続きを読む

この日だけはなぜか夜更かしオッケー。
わかるわぁ、と思いながら除夜の鐘のくだりを読んでクスッとしました。

子供達からのプレッシャーたるやかなりのものだったでしょうね！

涙の味ではなくて、汗の味。 ちょっと変わった切り口かなと思ってもみたけれど、 なるほど、本文を読んで納得。 全国を目指す、多くの者たちが何度も味わった 苦汁というべきそも味は、 …続きを読む

主人公、志岐くんのモノローグ的作品。 生と死の間に揺れる人の優しさと、 志岐くんの静かな決意がミスマッチな結果を生む。 だけど、志岐くんのおおらかな人柄がそれすら飲み込んでしまう。…続きを読む

最後の一文に感動。 美しい雄大な北の景色も、その地に暮らす人には日常の風景、生活の一部でしかない。 それはどの場所でも、等しくその通りで、普段はきっと気づかない。 だから、その…続きを読む

プロの作品かと思えるほどの美しい描写の応酬。 多くを語らずに、しかし確実にストーリーが胸の中に刻み込まれていく。 とある喫茶店での何気ない二人のやりとりに、これほどまでに心奪われ…続きを読む

しっかりと書き込まれた描写に一緒に旅をしているかのような気分を味わえる。 山形県が温泉所とは意外でした。有名な温泉は幾つかありますが、まだまだ知らないいい温泉がありそうですね。 …続きを読む

全体を通して軽いノリで群馬を紹介する大ちゃん。
食や温泉はもちろん、負の遺産までも紹介してしまうあたり、ある意味で愛がある作品。

素晴らしいの一言。 土佐弁の覚え方や細かな使い分け方にも言及されていて、他県人が見ても十分に面白くて楽しめる作品！ 地元の人ならではの見事な内容でした。 タイトルも秀逸（笑） ブラ…続きを読む

離ればなれになる事が定められた二人が向かった天孫降臨の地。 夜明けの冴えた空気、幻想的な光、二人の息遣いすら聞こえそうな美しいシーン。 ほっとできるようなハートウォーミングなストー…続きを読む

作者さまの日南海岸への愛があふれて止まらない。 まるで助手席でラジオを聞きながらドライブをしているかのような気分で読める、軽快な作品。 こんな風に魂を最高に解放できる場所を見つけ…続きを読む

静岡県民よ、安らかに眠れ。
（深夜は）

その意味はすべて本文が明らかにしてくれます。




静岡県民よ、迷わずJC○MへGO！

という言葉が一番に浮かぶ名所（迷所？）、暗峠。 自転車レースの特訓の地としても名高い場所。 車で行こうものなら、対向車が来たらアウト。 ある意味スリリング。 生駒山からの大阪の夜…続きを読む

武家社会が根付いていた土地柄、華やかな文化が今なお残っている金沢の景色を、音をテーマに綴った作品です。 日本の古き良きを感じられる場所が少なくなっているなか、新しい着眼点で金沢の…続きを読む

以前、真夏の水不足の折、香川県人の友人が心配していた。 「冷やしぶっかけうどんが食えなくなる」と。 そこか！？と総ツッコミを彼は不思議そうな顔つきでスルーした。 彼らはうどんあり…続きを読む

震災の悲惨さはいくら映像を通してみたところで、その場で経験をした人の気持ちと共有できるものではないかもしれない。 けれど、文字として作品に残すことは大きな意味があると思います。 …続きを読む

長崎の銘酒とそのいわれを綴った、詩的な作品。
ゆったりとした時間の中で一杯やりたくなる、そんな作品でした。

秋、というだけでなぜかノスタルジックな想いに切なくなる。
冬の寒さの厳しい東北地方の秋ならば、なおさらのこと。
そんな秋の景色を映す言葉たちが織りなすセピア色の恋模様。

ちょっと皮肉めいたインテリジェンスな口調で語られる阿波踊りについての考察。 不思議なもので、おなじ阿呆も別の地方の踊りは踊らなかったりするんですよね。 例えば、奄美人は六調という…続きを読む

海の上を渡る巨大な橋。 その建造には多くの難題があるだろうことは想像に難くありません。 この手のインフラには必ず自然保護の話も持ち上がります。 このお話のように、もしあの時橋が…続きを読む

地元のいわゆるB級グルメなどの紹介かと思いきや、わずか2,000文字そこらで見事に裏切ってれる。 しかも、猛烈に食べたくなる。 沖縄料理の新名物たりえるかもしれません。 面白かっ…続きを読む

やっぱりなんだかんだ、自分の県が好きなのね、みんな。
「傾向」の解説がツボ。

すっかり様変わりする町並み。 その中に変わらず存在するもの。 それは人も同じなのかもしれないと思いながら、 タイトル通りセピア色にそまるノスタルジックな情景が目に浮かぶ 素敵な作…続きを読む

悠久の時を超えてそこにある景色。 切り取る時間は一瞬であっても、切り取った景色はきっといつまでも見る者の心に残るでしょう。 日本の各地にはそんな景色がまだまだたくさんあるのだと、目…続きを読む

小説をある程度かけるようになると、描写やセリフに悩んだり、同じようなシーンの繰り返しに陥ったりする。 また、作品を書いていくうちにどんどん物語のボリュームが増えていく。 そんな…続きを読む

文字にまつわるショートストーリー。
読みやすくて、クスリと笑える。
そんなお話が満載です。

この短いストーリーの中に見事なまでにドラマチックな展開が盛り込まれていて、読後感の素晴らしい作品でした。 登場人物も実にいい味を持っていて、誰もが経験してきたであろうシチュエーシ…続きを読む

これだけのSSを書いたこと自体に脱帽。 しかもちゃんとオチもしっかりと用意されてえて、SSにありがちな小難しい類のオチではなく ちゃんとスッキリとオチていますので、安心して読めます…続きを読む

思いを言葉で伝える事の大切さ。 その難しさ。 趣味であろうがワナビであろうが、モノ書きを選んだのならば、 言葉を伝えよう。 言葉には力がある。 だから思いを口にしよう。 そう思え…続きを読む

知ってました。
なぜなら、大阪城公園にそのシステムを導入したのは何を隠そう・・
おや、だれか来たようだ。

とにかく大笑いできます。
電車の中で読んではいけません。
周りから白い目で見られます。

タイトルに偽りなし。
あとは読んで確かめてください。
あー、笑った！

日本昔話の全く別の切り口で真っ二つに切り裂いた異色作品。 マッチョの男どもがその細胞の意志の赴くままに愚直に突き進む。 彼らはヒーローかそれとも…… ストーリーを語るラップもまた秀…続きを読む

やる。知ったかぶりして、ああ、あれね。 サシェでしょ？　（なにそれ？） いいよね。かわいいもんね。　（食べ物？） 女の子だったら絶対欲しいもんね。　（何するやつ？） わかるわかる…続きを読む

わずか二万文字にも満たない文章にこれでもかと盛り込まれた狂気がノンストップで襲い掛かる。 ストーリーも単なるヒーローモノではなく、先の展開が読めずにどうなっていくんだろうというワク…続きを読む

席替えに運命託しすぎな主人公に思わずほっこりします。
彼の願いが聞き届けられるのか、裁判の行方は？

今時の女子高生の語り口調で進んでいくストーリーは、一見すると、話題が飛んで一貫性がなさそうな印象なのに最初から最後までひとつの主張のもと進んでいく。 で、なるほど、というラスト。 …続きを読む