下町の喧騒のなか、初めての酒

大学生の頃に、映画カクテルの影響でバーを飲み歩いた思い出が蘇りました。

初めてのお酒にこそこだわりたい。
そこにある想いがなかなか伝わらないもどかしさ。
二人の間に横たわる溝をずけずけと乗り越えてくる酔っ払いがいい味を出していて、物語のキーでもある。

短い物語にギュッと凝縮された切なさとノスタルジックに酔う。
そんな琥珀色のブランデーのような味わいある作品です。

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