第30話 上級迷宮〈煉獄火山〉②
『従魔強化』
GRARAAAA!!!!
上級迷宮〈煉獄火山〉の奥へ進んで3日が経った。出現する魔物のランクが上がって来た。
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[名 称]
[ランク] B
[レベル] 56
[スキル] 『火吹き』『火爪』『炎上』『火纏』
[弱 点] 氷
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俺達は道中サラマンダーと出くわして戦闘になっていた。木々を薙ぎ倒しながら巨大な蜥蜴が襲ってくる。現在、激昂しているようで身体が燃え上がっている。『魔物鑑定』で格上なのを確認するとすかさず『従魔強化』を発動した。
従魔から光が発してステータスが上昇する。
格上の魔物が初めてと言うこともあり、今まで使うことが無かった『従魔強化』を使用した。
「白雪、『雪華』で動きを阻害だ!」
GRAAU!?
高温多湿の環境でも雪華は戦場に降りサラマンダーの火を鎮火させていく。完全には鎮火できずとも勢いがおさまったのは確かだ。
ブシュウーーー!!!!
GRARAAAA????
朱音の『魔鋼糸』と『粘着糸』がサラマンダーを拘束する。サラマンダーは身体に火を纏い糸を焼き切ろうとするが、『雪華』で火力が落ちているようで時間がかかっている。
「畳み掛ける! 『氷魔王槍』」
『氷属性強化』で威力が上がった氷槍をサラマンダーの真上に展開する。
「待て龍人!? 何故龍人が白雪嬢のスキルを使える!?」
「あぁ!? 従魔士は従魔にした魔物のスキルを使えるんです。」
「はぁ!!? それは卑怯過ぎんだろ!」
「そうかもですね。ただ、従魔にする条件は厳しいんですけどね。自身の力だけで自身を魔物に認めさせ無くてはならないので一人で戦う必要が出てきますから」
「うぅ・・それは確かに厳しいな。だけどな・・・」
「私もその氷の槍を使えれば、ここでの戦いが楽になるのですが」
蓮司さんは納得言っていないようで文句を言い、朱莉さんは羨ましそうに展開している槍を見ていた。
これから先は戦力は幾らあっても困らないからな。しょうがない。
「それじゃ使ってみます?」
「あん!? どういうことだ?」
「皆さんには内緒でお願いします。私が魔改造した人なら自由にスキルを貸せるんです。そうですね蓮司さんには『怪力』、朱莉さんには『氷魔槍』を貸します。」
蓮司さんの職業は『雷剣豪』で大剣を扱う。『怪力』があれば更にパフォーマンスの幅は広がるだろう。
朱莉さんの職業は『魔槍士』で魔法と槍を使う。『氷魔槍』を上手く扱えるだろう。
『魔王のギフト』
蓮司➡️『怪力』
朱莉➡️『氷魔槍』
黒金➡️『翼刃』
白雪➡️『気配察知』
朱音➡️『万脚』
久遠➡️『黒魔鋼』
ギフトを贈るには魔力を消費するが、魔力値がバグっている俺なら微々たるものである。
GRUAAAAS!!!!
上空に展開していた槍をサラマンダーへと雨のように降らす。
「成る程な! 俺にピッタリのスキルだ!」
サラマンダーへと大剣を振り下ろして尻尾を切断する。
「へぇ~自身の武器としても使えるのね。」
弱点である氷魔槍を創り出し装備する。氷槍はサラマンダーの鱗を斬り裂いた。
朱音は八本の脚に『万脚』を発動して、サラマンダーの外皮を貫通させ穴をあける。血が大量に吹き出すが死んではいない。
黒金は『翼刃』で牽制しつつ、盾を両手持ちに変えて糸に捕らえられたサラマンダーが吐く火を防いでいた。
久遠が跳び跳ねサラマンダーの頭部へと『黒魔鋼』で強化した脚に『万脚』を発動して叩きつけた。
ゴォン!!!!! バキッ!!!!
サラマンダーから何かが砕ける音がしてサラマンダーは大人しくなった。
【ーーサラマンダーを倒しました。真甚龍人のレベルが56へ上がりました。】
サラマンダーを無事に倒せたようだ。直ぐに摩天楼の解体場へとサラマンダーを送り解体させる。数日前に摩天楼の拡張が終わり〈解体場〉を設置した。〈解体場〉はドロップ品は回収出来ないが魔物を丸々素材として入手が出来る。これだけ大きい魔物なら凄い量の素材が手に入るのだ。
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★摩天楼システム 《従魔許容数 4/9》
・摩天楼拡張 《5/10》(UP!)
※〈摩天楼の主〉の魔力で摩天楼を拡張します。拡張に伴い《従魔許容数》、《施設設置数》が増えます。
・魔力濃度増大 《5/10》(UP!)
※〈摩天楼の主〉の魔力で摩天楼内の魔力濃度を増やす。魔力濃度が増す事で魔物の成長速度を速めます。
・摩天楼ショップ《6/10》(UP!)
※摩天楼ショップで〈魔物の魔核〉で買い物が可能に成ります。
・施設設置 《7/7》 〈特殊住宅〉〈大食堂〉〈服飾工房〉〈鍛冶工房〉〈錬金工房〉〈治療院〉〈解体場〉(NEW)
※〈摩天楼の主〉の魔力で施設リストにある施設を設置します。
・従魔リスト 〈
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次の拡張が終わるまで1年を要するようだ。
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