第33話 囲い

 見えないかこいから、はみ出すと

 冷めた目が流れて集まる

 いつ、だれが、どこで引いたか

 さかのぼってみても

 誰も知らないはずなのに

 それが苦しめているなら

 誰かが手を出すのをじっと見ている


 息をひそめて

 目立たぬように動いて

 気づかなかった視線のあみに引っ掛かって

 偽善ぎぜんのアドバイスに

 中に入れてもらえたことに

 ホッとする


 その中で動けば安心で守られる

 外にでも出れば状況が暗転


 立ち振る舞いは

 視線の中で綺麗きれいに舞っていかないと

 その中は上手く渡り歩けない


 自然界の厳しさが教えてくれる

 生きていく現実が一つ一つシンプル

 限られた手段で繰り広げられてる

 気づいたら、憧れてる


 何が複雑にして、交錯こうさくしているのか


 その囲いを消して、新しいペンで描いて

 はみ出しても飛び出しても気にしない

 おかしいよ、から始まる新しいストーリー

 

 こり固まったアドバイスを

 柔らかいアイデアに変えて

 

 違うと言うのは、やめて

 違いの範囲を広げて 


 下から上に流れを逆らって

 じっと、わなに引っ掛かるのを

 待たないで


 面白いが見つかったら

 みんなで手柄てがらを取りに行こう 

 



























  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る