第7話 きっかけ

想いなら、いくつでも積み重ねてきた

周りが、人生のコマを順調に進めているのに

自分だけのコマはずっと、立ち止まったまま

コマを動かせることすら、もう少し後がいいって

自分に言い聞かせて、後回しにして来た


変化のない人生

同じことの繰り返し

どうして、周りは上手くやっているのに

自分だけは何一つ変わってないのだろう

時間だけが無情に過ぎて

焦燥感しょうそうかんだけが連なっていく


明日や将来の希望は、何かに託して願いを込めていた

そこには託すだけの自分がいた

自分の人生なのに

どうしたらいいか、分からなかった


やり直しが出来たとしても、上手く出来る自信は無くて

ここまで来てしまった、その続きからやるしかなくて

最初からつまずいているから、こんなもんだと思って

今も、一歩一歩進んでいる。


写真を残したい人生でなかったとしても

もれて残らない、毎日だとしても

人の笑顔をうらやましく思ったとしても

この歩みが変わることはなくて


同じ毎日の中で

今日も1人、自分の中で言い聞かせる。

大丈夫、上手くいく

根拠こんきょは何もない

それがむなしいだけの虚言きょげんになっていかないか

言い聞かせている言葉が震えていることに、気づいた


恐怖と諦めが、自分を弱らせていく

ふるい立たせて、自分の中の強さを探す


どこにでも転がっている石ころが

たった一つの原石になるきっかけを

求めて、今日もいつもの中を歩いている





































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