第21話 次の朝

 次に行こう

 とりあえず過去のことは置いてさ

 何一つ取りこぼさないように

 今の全てを抱えて

 次のページをめくって

 そうしたら涙の雨も上がって

 雲間から光が差して

 涙でにじんだ虹が見えてくるだろう


 気づいていたよ

 強がって無理して

 笑って頑張った日

 ふと、独りになると

 また流れてしまう


 どんな暗い夜道の帰り道も

 寂しさじゃなくて

 うまいもんでも買ってさ

 大丈夫だからと、いつもの夜にはげまされる


 暖かな光の中は楽しそうで

 たりにする笑顔

 耳に入ってくる笑い声

 その横を歩いて帰る

 仕事終わりの夜


 泣いた日の夜だけじゃない

 寂しくて涙が出そうになる前に

 眠りについて

 仕事に向かう朝


 さぁ、行こうか

 置いていかないから

 ゆっくりでいいから

 次のページをめくって

 もう、ここは充分じゅうぶん


 次の朝が待ってる

 いつでも、どんな独りの夜を過ごしても

 待ってるから

 さぁ、次に行こう



















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