第22話 始まり

 疲れすぎて頭がまわらなくて

 いつもの休みも寝すぎて半分無駄にして

 起きたら金と腹が減りすぎて

 どうしたものかと考えすぎて

 そこから一日が始まる


 陽が落ちた中を歩いて

 ごった返している中で

 赤の輝きにかれて

 手に取ったお気に入りは

 値が引かれて、そのまま並んで

 払って後にする


 あてもなく、いつもの街を歩いて

 目的が無くても

 何かを見つけたくて

 ひたすら歩いていた

 歩いても歩いても

 すり減った靴底を見るたび

 あのはかなき夢さえも

 気持ちがすり減っていた


 理由のない焦り

 危機感のない将来

 スキルのない足取り

 

 ないないづくしのオンパレードで

 自己肯定感じここうていかんかかげまくる

 ごった返していた中で手に取った輝きは

 将来の自分だ

 たとえ今は何もなかったとしても

 時がつにつれて

 まわりが奪い合うように取り合う

 ある人は手に取って、微笑ほほえんで

 ある人は手に取れず、くやしんで

 

 ここから、それが始まるんだ

 



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