第13話 静寂

 遠くを見つめて

 気分転換に

 音と香りを流して

 いつもの夜に花をえる


 遠くでは明るくて騒がしいのに

 独りの空間は贅沢ぜいたくで心の中の

 静寂せいじゃくと共に走り出す


 頭と心が疲れてても


 夜は優しく受け止めてくれるから

 押し殺していた感情

 その理由を追いかける思考

 見つからない答え

 行き場のないフラストレーションを

 静かにぶつける


 いくつもの夜の中を走っても

 求めている答えに辿たどりつけなくて

 彷徨さまよっている時間を

 黙って一緒に付き合ってくれる


 ハンドルを切れば家に着くけど

 もう少しだけいたいから

 静寂せいじゃくと共に走り続ける

















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