第54話 雨音

 静かに降りしきる雨の中を

 れて歩く

 これくらいの雨なら

 すぐにかわくから


 多少、れたって

 なんてことない人生だから

 風邪かぜを引いたら、ゆっくり休んで

 なおせばいい

 誰かが、かさを差してくれる

 人生ではないから

 熱出して苦しんだとしても

 1人で乗り越える人生だから


 色んなことを目にする

 その目にしたものは

 暗くて、寂しくて、くやしさばかりだけど

 楽しさとは程遠ほどとおい人生に

 少しでもそんな苦しさを我慢しつつ

 ズキズキと来る頭痛ずつう

 静かな雨音とともに目を閉じる


 目を開けると

 もう朝になってて、雨はいつの間にか

 んでいた

 あの頭痛の苦しみは

 どこかに消えてしまった


 これからも、こんな苦しみや痛みを

 何度も感じるだろう

 雨が冷たさと寂しさを感じさせる日もあるだろう

 でも、いつかは晴れた朝が来る


 1人で過ごす夜の雨音は

 いつもの夜と違って

 より暗く深みにハマって考え込んでしまう

 そんな夜は

 一度、体を休めて目を閉じる

 目を開けると晴れた朝になってるから


 おだやかな平凡へいぼんな人生

 晴れた日ばかりじゃなく

 雨音がひびく人生も渋くて

 いいのかもしれない










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