夜更け (詩集)

水上絢斗

第1話 雨宿り

 ずっと見つめていた

 深く濃くなっていく雲と重ねて

 気づいたら、一粒、二粒、落ちてきた

 雨宿あまやどりをしているだけ

 むのを待っている

 落ちてく、雨を見つめながら

 まだ止みそうにない


 傘は持たないから、いつもれていた

 なぜか止むのを、ずっと待って

 変わらない空を見つめながら

 このままずっと雨かって


 誰かといたって

 笑えない日もあるよな


 晴れた日だけが

 お出かけ日和びよりでなくて


 寒い雨の日ほど

 外に出たくて

 

 不安を雨粒の中にまぎらわせたくて

 泣きたくても泣けない、そんな日の雨宿り

 泣けないなら、代わりに泣いてやる

 ずっと、降り続けてくれた

 

 晴れないなら、無理に晴れないで

 いつの日か雨上がりを歩けるように

 

 それまで、雨宿りしていこうか

 

 


 











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