第48話 【萌子の過去】地獄の中で掴んだチャンス

どうせ汚れてしまった体だから…


中学に入ると売春をする様になった。


この家から逃げるにはお金が必要だからだ…それと同時に服装も派手にした。


肌を黒く焼いて、茶髪にして、パンツが丸見えのミニスカートを履き、ヒョウ柄のハイレグのパンツを履く。


この恰好をしていれば、繁華街で男が声を掛けてくる。


『ホ別1.5万円で良いよ』


それが私が自分につけた金額だった。


中学での評判は悪く良くタマが呼ばれていたが気にしない。


寧ろ、ざまぁみろだ。


タマは「真面目になりなさい」そう言うが…


「父親に娘を抱かせる様なクズが偉そうに言うなよバーカ!強姦魔の手先!」


そう言えば黙る。


派手な服装になり不良っぽくしていたら、ポチは私に興味を無くしたのか犯す事が減っていった。


ロリコンのポチからしたら、一番嫌いなタイプだろうな。


◆◆◆


油断した…私が家に帰って寝ていたら、気がついたら手錠を掛けられて…あの馬鹿、刺青機を使って、卑猥な物を彫りやがった。


「便器みたいな女、だから便器にしてやった」


ふざけるな…


私はポチの性癖をまだ読み切ってなかった。


だったら、もっと最低なあんたが嫌いな女になってやる。


その日から私は『最低の女』になる事を選んだ。


抱かれたくないから、他の男の精子を溜めたままにしていたからパンツ脱がして他の男の物が手についた瞬間の顔が面白かった。


更に、わざと性病の男に抱かれポチに性病を移してやった。


淋病になった時、梅毒に掛かった時の顔は見ていて、情けなくて楽しかった。


妊娠して堕胎すると時に親としてサインするポチやタマの顔を見ていると、すっとした。


この頃になると流石のポチも私に関心が無くなった。


「私を使いたくなったら2万頂戴!」


そう言ったら…


「使いたくない…」


そう言って引き篭もる事が多くなった。


タマは、私を見て泣く事も多くなったが、知らないよ。


「萌子、頼むから真面目になってよ! 私が悪かったから…謝るから…ねね、」


そう言いながら土下座をよくするけど…これはもう母親じゃない。


そう思うようになった私はタマの頭を踏んでいた。


だが、この時から少しずつ思っていた事がある。


『此奴ら、本当は弱いんじゃないか?』ってね。


そして…ある日


「いい加減、真面目になりなさい!」


そうババアが言った。


その瞬間、憎しみが沸いてきた。


母親に男に売られた娘が、真面目になんて生きていける筈が無い。


そんな事も解らないんだ、この糞ババアは…憎しみが止まらなくなった。


「うるせい、ババアーーっ!」


そう言って殴ったら歯が折れて泣いていた。


怖かった両親の片割れはこんなに弱く脆かった。


なんだ、これ逆に玩具にできるじゃん!


「あははははっ、こんな物だったのね…クズ」


ただ、数発殴っただけでこれ? 


鼻血だして泣いてやんの…やめるかよ馬鹿!


ひたすら殴ったら…謝ってきたけど、許すわけねーよ!バーカ!


変な顔、鼻血だして痣だらけ、受けるんですけど?


「やめて、やめて頂戴、お願いだから…」


「やめる訳ねーだろうババアが…きゃはははははっ…ハァハァ」


簡単だった。


ただひたすら殴るだけでタマは動かなくなった。


息をしているから死んで無いから…まぁ良いや。


この家は東方のお屋敷街の豪邸。


私を犯す為に作られた全室防音…何をしても誰にもバレない。


◆◆◆


後はあの男だ。


どうせ、部屋にいる。


後ろからゴルフクラブで殴った。


「なにするんだ! 僕がなに…を」


「きゃぁはははは!僕じゃねーんだよ! ロリコン親父死ね、死ね、死ねーーーっ、今まで散々犯しやがって」


「ひぃ~たた助けて、僕が悪かったから…お金ならあげるから…」


「知らねーよ、犯されて痛がっている私を笑ってみていただろう? 刺青まで入れやがって!バーカやめるかよ」


ひたすら、憎しみを込めて、殴り続けたら…


「ごめん…なさい…ごめん…なさい」だってさぁ


なんでこんなの恐れていたんだろう私!あーあっアホ草。


「やってらんねーや!」


歯が何本も折れて泣き叫ぶ男を母さんと一緒の部屋に放り込んだ。


『このままで良くない?』


私が出ていくことはないよね、もう此奴ら何も出来ないし。


2人に復讐されたら困るので、ひたすら手足が変形するまでゴルフクラブで殴った。


バキバキ音を立てているが気にしない。


「止めて、痛いの、痛いのよーー萌子悪かったから、悪かったから」


「痛い、僕が、僕が悪かったから…もうしないよ…しないからーー」


多分、手足が複雑骨折している。


私が止めて、許して…そう言ったのに止めてくれた事は無い。


『だから止めない』


これでもう逃げる事はおろか、何も持つことはできないよね。


もし、治って復讐されたら困るから、治っても真面にならない位、手足を壊した。


此処迄変形して腫れていたら…うん、絶対に大丈夫だ。


それでも私は、念のため私は通販で手錠、足鍵を購入してこの二人に嵌めた。


そして、目に入ったら危ないという洗剤を目薬の様に目にさして視力を奪った。


これで私の勝ちだ。


此処からの逆転は絶対にない。


この家は私に暴力を振るう為に防音は完璧。


私を閉じ込める部屋まであるから、うん絶対に大丈夫だ。


ポチは友人も居ないし、タマも同じ。


絶対にバレない。



ポチにパスワードと作業を教わり、PCを使って、投資の取引を手じまいさせた。


此奴、金を稼ぐ能力はあったのね…12億円もある。


2人を閉じ込め、犬や猫のように扱い…私はこのお金を使い生活し始めた。


恐らくバレる事は無いし、万が一バレても、虐待の証拠や私を犯した証拠は山ほどある、未成年だしどうにかなるような気がする。


多分、殺さなければ大丈夫な筈だわ。

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