最終章 完結編 幸せな未来

第54話 確定した幸せ

私の寂しい気持ちはもうおさまった。


だって、司くんと暮らしているから、うんもう寂しいとか思わない。


『汚れた仲間』ももう探す必要は無いわ。


汚いって…思えないのよね…だってこんな体でも、司くんは大切そうに優しく抱いてくれるんだもん!


この状態で『汚い』なんていったら司くんに失礼だもんね。


司くんに愛されていると…自分が凄く綺麗になった気がするの。


好きな人に抱かれるのは全く違う。


嫌々抱かれている時は、濡れるのでさえ中々無いのに、司くんとの事を考えるとそれだけで濡れちゃうし…自分から色々な事をしてあげたくなっちゃう。


◆◆◆


「う~ん、幸せ」


「萌子は本当に腕枕好きなんだな」


「うん、好きだよ!だって司くんの心臓の音が聞こえて、凄く安心するの」


そう言うと萌子は俺の右腕を胸に抱え込む。


完全に俺の負けだ。


今の俺はもう、萌子が愛おしくて仕方が無い。


これが愛だと言うなら、今まで『人を好きになった感情は全部違う』



俺は淡泊な人間だと思っていたけど、萌子には違う。


人前でキスしたり、嫌いな筈のカラオケでも楽しく感じる。


俺の好きなタイプは『地味で物静かなタイプ』だった筈なんだけどな…どうやら違ったようだ。


「どうしたの司…」


「いや、凄く幸せだな…そう思って」


「私も幸せだよ」


この笑顔が見られるなら…それ以上は何も要らないな。


だって…俺の能力で見ても『幸せになれる』


そう、幸せが確定しているのだから。



                    FIN



※これで本編は終わりますが、あと1話、話はあり…その後、良い訳みたいな説明を書きます。





  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る