第42話 深まる関係
萌子が『今日はゆっくり帰ってきて』そう言うから久しぶりに遊園地で時間潰して帰ってきたんだけど…なんだこれ。
「お帰りなさい! 司くん!」
「あのさぁ…これどうしたの?」
「あははっ、折角、司くんと一つに成れたので少しね…」
そう言って萌子ははにかんでいるけど…
『これ少しじゃないから』
畳はフローリングになっていて、その上にはダブルベットが置いてある。
照明はなにやらLEDに変わっていてキラキラしていて…奥には驚く事にシャワールームがあった。
しかも、そのシャワールーム入り口がガラスみたいになっていて中が見える。
台所は普通だが、部屋に入った瞬間…そこはラブホにしか見えなかった。
まさかと思い、トイレに入ってみたが、此処もウオシュレットになっていた。
尤も、和便を洋便にするカバーをつけてそれにウオシュレットをつけたみたいだ。
部屋に戻り、床を見ると畳の上にフローリングが敷いてあるみたいだ。
だが、シャワーは凄い。
給湯器をつけて、恐らくは輸入品のシャワールームを組み立てて設置した…そう言う事だよな。
「よく短時間で此処迄、作り替えた物だな…驚いたよ」
「あははっ、うん私お嬢様だからね…そう言う事!」
「そうだな、萌子って庶民的だから、つい忘れがちだけどお嬢様だったんだな」
「だけど、そういう司くんだって満更じゃないでしょう?」
「確かに父さんはエリートだけど、所詮は雇われだし、両親して俺には愛情が無いから、まぁ関係ないよ! ここだってお婆ちゃん絡みだから住まわせて貰っているだけだから」
「確かにそうだよね…酷い」
「まぁ、おかげで自由気ままに生活させて貰っているし、干渉されないで済んでいるから悪い事ばかりじゃないよ…多分真面な家だったら萌子とこう言う関係になれなかったかも知れないし」
「そうだね…うん」
「これも買ったんだ…」
「勿論、司くん、こう言うのも好きでしょう?」
タンスにはスケスケな下着やTバックやヒョウ柄の下着まで入っている。
「まぁな…それで、それも買って来たのか?」
自販機サイズの6個入りのゴムの箱が10箱枕元に置いてあった。
「あははっ、私は生でも良いんだけど?司くんはしっかり避妊したいって言うから一応ね、私言いづらいけど、二回も堕ろしているから流産しやすいみたいだから気にしないで良いよ?」
ハァ~
「バーカ! 流産しやすいと言う事は妊娠はするって事だろう? 体に負担かけてどうするんだよ!」
「ゴメン…司くん…」
「過去は兎も角、今もこれからも萌子は俺の彼女なんだから、もう少し体は労わって欲しい」
「うん…ありがとう…だけど、これだけは言わせて…」
「解った」
「あのね、昨日も話したけど、確かに私は、その色々と経験したよ…だけどね…それは苦痛でしかなかったの! だけどね、司くんとのそれは全く違ったの…凄く気持ち良かったし、そのすれば、する程幸せを感じて、止まらなくなっちゃった…他の人間なんて15分相手にするのも苦痛だったし、それこそHの事なんか考えないで、他の事を考えないと精神が壊れちゃうんじゃないか…そう思える位にね」
「確かに、それは少し聞いたけど…」
「だからね、司くんとのHは全然違う…凄く幸せで気持ち良くて止められなくなる位に…何時でもどこでもしたくなる位なんだ」
あれを思い出すと能力なんて使わなくてもこれが嘘でないのは解る。
一晩中、まるで幸せそうに恍惚の笑顔で俺の体全部を舐めまわし、更に俺に跨り腰を振り続けていた。
俺の知る限りのエロい事全てをして貰った…そんな気がする。
「それは解る」
「でしょう?私は司くんが大好きだし、愛している…それに司くんとのエッチが大好き! 司くんも私が大好きで、いざとなったら責任も取ってくれる…この状況で何か自重しないといけない事あるかな?」
「確かにないな…」
「でしょう? だったら今夜も宜しく! ああっなんなら今からでもどう? シャワーの使い心地もみたいし…」
萌子を見ていると、その気になってしまう。
だが…
「俺はほらっ、横田先輩の事件を調べに『呪いの木』を見に行こうと思って」
「そう?残念…その代り今夜はよろしくね…折角だから私も行くよ」
こうして俺達は『呪いの木』を見に行く事になった。
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