第三話
そして、約一時間は
「それでは
俺はアイマスクを外して、バスを降りた。
手前の男は、無表情で告げた。
「身分を確認できるものを、見せてください」
俺は
男は免許証をデジカメらしき物で撮影すると、俺に告げた。
「今度はあなたの顔を
俺は言われた通りに、男に顔を向けた。すると男は撮影し、再び告げた。
「それではIDカードを、受け取ってください。大事な物なので、無くさないでください」
するともう一人の男が、クレジットカードのような物を俺に差し出した。受け取ってみると真っ黒で、『56』と白い文字で書いてあった。
更に男は、告げた。
「建物の奥に入りパイプ
俺は建物の奥に入りながら、考えた。パソコンを使うのか。それじゃあ、頭を使ったゲームなのか? 俺としては、ちょっとは体力を使ったゲームの方が良い。頭を使うことは、あまり得じゃないから。でもそれは、やってみなければ分からない。
そして俺は五台のパソコンが
目の前にはキーボードとディスプレイ、それと高さが三十センチくらいの黒い箱があった。いわゆる、デスクトップパソコンだろう。黒い箱にカードが差し込めそうな部分があったので、男からもらったカードを入れてみた。
するとディスプレイ画面に、文字が表示された。
『あなたが使用するキャラを、マウスで選んでください』
更に文字の下に
すると再び、文字が表示された。
『Wボタンは前進。Sボタンは後退。Aボタンは左移動。Dボタンは右移動。マウスの左クリックで攻撃。』
俺は左手でキーボードのWボタン、Sボタン、Aボタン、Dボタンを押してみた。更にマウスを左クリックしてみた。なるほど、だいたいは理解した。それにしても攻撃って何だ? という
するとまた、画面の表示が変わった。
『使用する武器をマウスで、選択してください』
画面を見てみると、ポリゴンの左腕と右腕が現れた。そして右手には、サバイバルナイフが
今度はマウスを、ナイフのアイコンに合わせてクリックしてみた。するとまた、右手でサバイバルナイフを持った。更に『一回、攻撃が当たると、相手のライフを一つ減らすことができる。使用回数、無制限』と表示された。そしてもう一度ピストルのアイコンをクリックしてみると、両手でピストルを持った。更に『一発、命中すると、相手のライフを一つ減らすことができる。使用回数、100発』と表示された。
なるほど。ナイフは使用回数が無制限だけど、ピストルは100発しか撃てないってことか。ちょっと考えてみたが、やはりナイフよりピストルの方が良いだろうと思い、クリックした。
すると右隣のパイプ椅子に座っていた太った男が、笑った。
「何だ。ゲームって、
俺はちょっと、記憶をたどった。FPS? どっかで聞いたことがあるような……。
と考えていると、ゲーム会場中に
「はーい! 私、
するとディスプレイ画面の説明が消えて、ピストルを持っている両手だけが表示された。どうやらゲームが、始まったようだ。俺は
更にマウスを、左クリックしてみた。すると画面中央の小さな丸い印に向けて
と考えていると、再び『れる』の声が響いた。
「これから皆さんには、五人対五人のシューティング・ゲームをしてもらいます。先に敵チームの五人全員を、倒したチームの勝ちです。敵キャラの頭上には『ENEMY』と表示されます。では、がんばってください!」
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