第二話
次の日、午後五時。
俺はコンビニでのバイトが終わるといつものようにそのコンビニで、カップラーメンとおにぎりを一つづつ買った。今日のカップラーメンは俺の
まだ内定ももらえず、来年からどうなるのか全然分からないのに、こんなことで喜んでしまったからだ。最悪、コンビニのバイトを続けるか。働く時間を、もっと長くしようとも考えた。当分はそうして、景気が良くなるのを待つか……。
そう考えながらアパートに帰ってきた俺は、ツイッターを開いた。
『ゲームの参加者に、決定しました。明日の午後一時に、東京駅の駅前でお待ちください』というDMだったからだ。俺は喜びで思わず、こ
マジか?! 優勝賞金一億円をゲットする、チャンスだ! 俺はあまりの
目が覚めると俺は、朝食を作った。食パン一枚を軽く、フライパンで焼く。それにバターを
今日は日曜だから、大学はもちろん休みだ。コンビニのバイトのシフトが入っていたが店長に、今日は体調が悪いから休ませてほしいと連絡した。もちろん
午後一時まではまだ、時間がある。だが俺は、もう東京駅に行くことにした。万が一にも遅刻したくないし、東京駅周辺の景色をスマホのカメラで撮りたいと思ったからだ。
立川駅から中央線に乗って、一気に東京駅まできた。東京駅は赤レンガの
ヤバい! と思って東京駅の駅前に向かうと、二十人くらいの人だかりができていた。よく見てみると年齢も性別もバラバラだった。でもやはり、若い人が多いような気がする。もしこの人たちがあのツイートを見た人たちなら、納得だ。ツイッターをやっている人たちは、やはり若い人が多いだろうから。
そして十二時五十五分になると、大きなバスが一台やってきた。少し奇妙なのは客が座る側の全ての窓のカーテンが、閉められていたことだ。これじゃあどこに行くのか、分からないんじゃないかと思った。するとバスのドアが開いて、黒いスーツと黒いサングラスの男が下りてきた。
男は低い声で、俺たちに声をかけてきた。
「ツイッターのDMをもらい、ゲームに参加される方々でしょうか?」
俺も含め、すべての人たちが
すると男は、続けた。
「それではバスに、乗ってください。念のため、アイマスクを付けてください」
男はバスに乗り込んでいく人たちに、アイマスクを
まあ、いい。別に命まで取られるようなことには、ならないだろう。それに危険なゲームだったら、途中で止めればいいだけの話だ。どんなゲームなのか、やってみなければ分からない。俺はどんなゲームが始まるのか興味があるし、やはり賞金の一億円は魅力だった。発車したバスの中で、俺はそう考えていた。
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