第三十九話
俺は、うなった。確かに、そうかも知れない。でも
「それじゃあせめて、俺からアドバイスをさせてくれ。負けてもいい。負けてもいいから、なぜ負けたのかを考えろと。どうだ?」
すると伊留美は、しぶしぶ答えた。
「分かったわ。そのアドバイスは許すわ」
なので俺は
「分かった……」
そして建太は、再びゲームを始めた。だがやはり、負けた。伊留美は、聞いた。
「どうして負けたのか、分かる?」
すると少しして、建太は答えた。
「ゲームが始まった時は、敵キャラと
それを聞いた伊留美は、再び聞いてみた。
「それじゃあ、どうすれば勝てると思う?」
やはり少しして、建太は答えた。
「敵キャラが近づいてきたら、逃げればいいと思う。攻撃されないように……」
すると伊留美は、
「そう。それじゃあもう一度、ゲーム開始!」
ゲームが始めると建太は、バズーカ砲で敵キャラを攻撃した。しかし敵キャラは攻撃するために、近づいてきた。すると建太のキャラは、逃げて敵キャラと距離を取った。そしてバズーカ砲で、攻撃を続けた。すると一人の敵キャラを倒すことができた! 俺は思わずパソコンのマイクに向かって、叫んだ。
「その調子だ! がんばれ建太!」
すると建太は自分のキャラと敵キャラと距離を取りつつ、バズーカ砲で攻撃した。そして二人目の敵キャラも倒した! しかし後ろに回り込んだ敵キャラに、接近されて攻撃されて負けた。伊留美は、聞いた。
「どうして負けたのか、分かる?」
すると建太は、すぐに答えた。
「後ろに回り込んだ敵キャラに、気が付かなかったからだ」
そして再び、伊留美は聞いた。
「それじゃあ、どうすれば良いと思う?」
「目の前だけじゃなく、周りにも敵キャラがいないか注意する。距離を
そして建太は、もう一度ゲームを始めた。建太は自分のキャラを、敵キャラと接近しないように距離を取った。そしてバズーカ砲で、敵キャラを攻撃しまくった。すると建太は初めて、五人の敵キャラを倒した。すると伊留美は、聞いた。
「今のゲーム、どうして勝てたのか分かる?」
建太は、説明した。バズーカ砲は、射程距離が長い。だが敵キャラの武器は、射程距離が短かった。だから敵キャラと距離を取れば、こっちは攻撃出来て敵キャラの攻撃は当たらない。だから勝てたと思う、と。すると伊留美は、告げた。
「うん、まずは合格ね。まず、だけど」
それを聞いた俺は、建太をねぎらった。
「やったな建太! よくやった!」
すると、少し
「ああ。サンキュー……」
それから建太は更に、十回ゲームをした。だがバズーカ砲で戦うコツを
「うん、これでいいわ。建太とチームを組んでも、
すると俺、
「すごいぜ建太! 伊留美に認められたぞ!」
「本当におめでとう、建太さん」
「建太さん、決勝戦を一緒にがんばりましょう!」
建太は、礼を言った。
「サンキュー。俺も
するとパソコンのスピーカーから、伊留美の声が聞こえた。
「さあ、それじゃあ、ここからが本番よ。私たち五人のチームで、五人の敵キャラチームと戦うの。準備はいい?」
そして五人対五人の、ゲームが始まった。だが俺たちは、勝ち続けた。伊留美の
「まずは、私のキャラが
「はい!」
「分かりました!」
伊留美は更に、指示を出した。
「それに射程距離が長いライフルを持っている、修吾が
「ああ、分かった」
「うむ、分かった」
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