第四十六話 決勝戦 終了
そして俺は、思い出した。第一回戦が始まる時、東京駅でこの会場にくるために
つまり、少年少女の姿もあった。だからおそらくこの敵キャラのプレイヤーは、少年だろう……。
だが俺は、ピストルを
『パン、パン、パン、パン、パン……』
すると少年の姿と共に、戦車は
せめて、苦しまずに死んだのか。俺には喜びも、悲しみの感情も
「おめでとうございます、
それを聞いた俺は、言ってみた。
「そうか。なら優勝賞金の、一億円をくれよ。『れる』、お前の姿を見せて」
すると『れる』は、答えた。
「はい、はーい! 今、行きますよー!」
少しすると会場の入り口から
「はーい! 私が、『れる』でーす! こうやって会うのは、初めてですね!」
「そうだな」と答えた俺はズボンのポケットからスマホを取り出して、『れる』に向けた。すると『れる』は、不思議そうな表情をした。
「え? 何ですか、それは? ひょっとして私と電話番号の
俺は、冷静に
「もちろんまだ、やったことは無いが、おそらくこのスマホでも人は殺せる……」
それを聞いた『れる』は、
「へえー、どうやってですか?」
俺は、
「なるほど、なるほど」
そして俺は、付け加えた。それに、このスマホは
「なるほど、なるほど、確かに。つまりあなたは、この私を殺したいんですか?」
俺は、
「殺されたくなかったら、言えってことだよ! このゲームの目的、考えたヤツ、実行したヤツ、全部だ!
だが『れる』は、冷静だった。
「もし私を殺したら、優勝賞金の一億円が手に入らなくなるかも知れませんよ?」
俺は再び、怒鳴った。
「そんなもんは、どうでもいい! 今すぐ話せ、全部話せ!」
俺は、本気だった。もし『れる』が、『優勝賞金の一億円は渡すが、ゲームについては何も話さない』と答えたら『れる』を殺す気だった。そしてこの建物から出て、このゲームについて知っているヤツを見つけて、殺すつもりでこのゲームについて聞くつもりだった。
だから俺は、
俺の本気が伝わったのだろう、『れる』も真剣な表情になった。だが同時に、
そして
俺が『れる』を殺そうと
「話せ、全てを……」
すると『れる』は、
「分かりました。それでは北村修吾さん、あなたに
そして『れる』は
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