第五十話
それを聞いた
「
男は少しポカンとした表情になったが、
「は? 何、言ってんだ、てめえ。頭、おかしいんじゃねえのか?」
俺は男の目を、
「そんなに死にてえんなら、俺が殺してやろうかって言ってんだよ」
すると男は、
「な、何だ、こいつ?……。イカレてる! こいつ、イカレてやがる!」
男は全力で俺の両手をスーツの襟から
以前の俺なら、こんなことはしなかっただろう。まあ、こんなヤツもいるよなと、
「ちくしょうーー!!」
それから俺は、俺に突き刺さる
仲間を失った悲しみも愛する人を失った悲しみも、一億円を手に入れた喜びも無かった。だから俺は何もせずに、ベットに横になった。するといつの間にか、眠っていた。
そして俺は、夢を見た。俺たち五人が決勝戦で勝って優勝して、それぞれが一億円をもらった夢だ。
「すまない、伊留美。私はもう、無理な経営はしない。
それを聞いた伊留美は、
「お父さん……」
「伊留美さん! あなたの強さに
すると伊留美は、ツッコんだ。
「強さに惚れたって何よ、強さにって! でもまあ、いいわ。アンタは良いヤツだから、結婚してあげる」
「ありがとうございます!」
「変わったわね、あなた。これから介護の仕事をしようだなんて。今までは、自分のことしか考えてなかったのに」
すると建太は、説明した。俺は命がけのゲームに参加して、生き残った。そして
俺は、就職活動を再開した。株を買ったり、
俺は死ななかった喜びを
すると彩華さんに、「これからもずっと私を
だがそこで、目が覚めた。現実を思い出した俺は、両手で顔を
目が覚めたのは、昼だった。それでも腹は減っていたので、コンビニで
アパートに戻って買ってきた、牛丼とカツサンドを食ってカフェラテを
『それでは君に、X国とY国の戦争を
俺は
俺の
俺は『れる』からもらった段ボールを、組み立てた。組み立ててガムテープをはると、確かにミカン箱くらいの大きさになった。俺は四つの箱に、二千万円づつ入れた。だが、考えた。いきなりこんなモノを送られてきたら、
だからノートパソコンで文章を書き、数えるほどしか使っていないプリンターで四枚、印刷した。
『私は
『私は
『私は
『私は
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