とある杖職人の青春 白猫亭なぽり
ある秋の朝、杖職人・バーニィは、魔法の修業を終えて帰ってきた幼馴染のキャロルと再会する。幼い頃から思いを寄せる彼女のために杖を作りたい、その一心で職人となったバーニィだったが、キャロルは他を圧倒する魔法の才能の持ち主で、誰よりも上手く飛竜を操るうえに、誰もが振り向くであろう美人と、まさに高嶺の花。職人として、そして男として、彼女のそばに並び立たんとするバーニィの奮闘が始まる!
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*本作品は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません
目次
完結済 全43話
更新
- 序章
- 0.1 親愛なるあなたへ
- 1. 幼馴染の帰郷
- 1.1 ただいま
- 1.2 みんなには内緒だよ
- 1.3 決断が遅い
- 1.4 あいつに釣り合うところにいない
- 1.5 いらっしゃい
- 1.6 腹を割って話してみないかい?
- 1.7 それにくらべて、こっちはどうだ
- 1.8 ありえない
- 2. 杖職人の苦悩
- 2.1 心して聞いていただきたい
- 2.2 意外と細かい性格してらしたのね
- 2.3 想像したくないっしょ?
- 2.4 聞きたいことがある
- 2.5 それが職人ってもんだ
- 2.6 落とし前をつけやがれ
- 2.7 少し、お時間をいただけますか?
- 2.8 いまさら何を言ってるの
- 2.9 面倒な客だねぇ
- 3. 平穏を乱す者
- 3.1 因果な商売ね
- 3.2 絶対に逃さないで
- 3.3 喧嘩を売られたのは俺です
- 3.4 粋がってんじゃねぇよ
- 3.5 腹ぁくくっとけや
- 4. 男同士の約束
- 4.1 魔王、討つべし
- 4.2 聞いたことねぇぞ
- 4.3 いい夜ね
- 4.4 バーニィのばか
- 4.5 ここにいて
- 4.6 頼んだぜ
- 5. 工房の一番長い日
- 5.1 絶対変だって
- 5.2 そういう冗談は好きじゃないよ
- 5.3 俺だけです
- 5.4 待ってるから
- 5.5 答えを聞かせてくれ
- 5.6 これしかねぇ
- 5.7 最高の導師のために、最高の仕事を
- 5.8 必ず帰ってこい
- 6. 冬の夜の夢
- 6.1 異常ヲ観測セリ
- 6.2 せめて安らかな眠りを
- 6.3 私の優しい飛竜
- 7. 終章
- 7.1 心配いらねぇよ
- 7.2 ちょっと難しいお話みたいね
- 7.3 守り続けるよ
おすすめレビュー
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★★★ Excellent!!!
凄まじい物語の完成度! もっと読まれるべき! 夏@工房
37話、5. 工房の一番長い日 必ず帰ってこい までを読んだレヴューです。
気をつけていますが、少しネタバレがあるかもしれません……。
僕のレヴュー力では、この素晴らしい物語がいかに素晴らしいかを伝えることが難しいです。なので、レヴューをみて少しでも魅力を感じていただけた方は、是非……是非、ご一読ください……!
主人公はボンネビル工房の跡取り、バーニィ・ボンネビルという青年です。
そして主人公が密かに想いを寄せている幼馴染の少女——五年前、魔法を使いこなす者――導師となるべく故郷を後にしたキャロライン・ユノディエールがある日、導師として最上級の資格を得たのちにボンネビル工房で腕を磨く日々を送る主人公の元へと帰還する所から物語は始まります。
帰還したキャロライン・ユノディエールは、ボンネビル工房に杖の制作を依頼します。しかし待ったいたのは困難でした。彼女の魔力は桁違いで、杖をすぐに壊してしまう。そしてその困難に追い討ちをかけるよう大きな危機が国に忍び寄ります……。その危機に立ち向かうためには、彼女と相性が合う杖を作るという大いなる困難に立ち向かわなければならない……。
確かな地の文、緻密な描写で描かれているのは、等身大のキャロラインとバーニィです。その葛藤、悲愁、焦りが、リアルに説得力を持って書かれています。その筆力は確かで、紡がれる文章は整っていて、美しい……。
…
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