第2話 イタリアが好き。なんでかは考えない。
好きなんです、イタリア。
理由は、あまりしっかりしてません。
多分ですけど、前世で幸せだったことがあるんだと思います、イタリアで。
そういうことで、お願いします。
結架と集一を創って、どこの舞台に置こうかとしたときでしょうか?
イタリアであることは決定事項でした。
音楽の故郷だし。
モーツァルトだってイタリア行ったし!
でも、イタリアの何処にするか。
なかなか大変でしたね。
結構、調べました。
当時、中学生ですから、そう大した調査技術はありません。
イタリアの国土情報やら言語やら歴史やら文化が載っている分厚い本を一冊、入手して、都市の情報を確認。そこにある音楽施設ってか歌劇場をチェックし、さらに別の書籍を図書館で読みあさって比較・検証。舞台として相応しい場所を探しました。
歌劇じゃなくて、管弦楽だけど。
べつに、いいや。そこまで厳密に追求しなくても。
だって、外国のホールの類別とか使用目的とか、調べる手段なんて無かったもん。パソコンではWordとスパイダーゲームしか嗜んでなかった、女子中学生には。
いくつか候補したところで。
作品の時代は1751年+250年=2001年と決まっていたので、その時点で修繕中の場所は却下。
ホール周辺の施設やら、都市の気候やら、都市の歴史・史跡やら、あれこれ調べられるだけ調べて、結果、トリーノの王立劇場に決めました。
とりあえず作品の雰囲気的に北部だったんですよ。南部じゃないな。うん、ナーポリとか、ないわ。絶対、北部だ。
そしたら、冬季オリンピックが開催されて。
悔しかったですねぇ。
どんな観光雑誌も旅行の参考書籍にも運が良くて地図に載っているだけくらいの都市が、オリンピック!
でも、街並みとか出ねぇ!
……悔しかったですねぇ……。
私も行きたかった、トリーノ……。あちこち観て回って写真撮って、結架がマルゴたちと晩ご飯食べる店とか、イメージ的に似た酒場を探すとか、王宮とかで妄想をたくましく……口惜しや……。
アナウンサーはまだしも、総合進行役とかしらねぇがタレントだのが現地で暫く過ごしたんだと思うと今でも胸に熾火があるのを思い出して、気がつくとのろ——(自主規制)
……今は、トリーノもいいけど、ストレーザに行きたいです。
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