第33話 性愛の話に苦労する(4)痴女にも分類がありまして
マルガリータさんを〝高貴な痴女〟とTwitterでも交流のある方に呟いたんです。聞き上手な方なんで、つい、ポロっと言っちゃったんですけど、我ながら言い得て妙じゃないだろうかと思ってしまいました。
学術的にエロスを語る女、マルグリット・ド・フランソワーズ。彼女は直截的な表現で、あけすけに性的な単語も使って喋りますが、雰囲気で話題を高尚なもののように思わせる人物というイメージです。
まあ、相手が結架ですからね。
そうなっちゃうのも仕方ないとも言える。
集一も、第三幕、第七場、幸福な計画(4)と(5)で、モーツァルトやギリシャ神話に絡めた性的な話を結架としてますが、非常ぉおーに気を遣って、ソフトにソフトに、生々しさを抑えに抑えて話そうとしておりました(笑)。お願いだから警戒しないでの一心です。
温室育ち。
とはいえ、幼いころから美貌が際立ち、両親亡きあとは母の妹が実子の如く可愛がり、その夫も愛娘として心配していたので、フランス留学を前に〝被害を被害と自覚して事前に防衛しつつ周囲に助けを確保する〟ことを目的とした、〝性教育〟を受けたのです。
これがね。
時間がなくて、実在の書物を探せなくて。
ほぼ、創作しました。
アナトール・デュボワなるフランス宮廷人は架空の存在です。なので、どういった役職か、爵位の有無など、まっっったく決めてないですエヘン!
アナトールって、なんか、エロっぽくないですか失礼ですよねスミマセンおバカな日本人なのでつい。
まあ、フランスに限りませんけど、寵姫とかいう存在が権勢を奮っていた時代って、いろいろ奔放ですからねぇ。日本の後宮とか大奥とかダメなの?とか思いますけど、フランス留学なのでフランスの文化的視点のほうがいいだろうという、ただ、それだけです。日本だと、呪詛だの怨霊だの廃太子だの暗殺だの出家だの配流だの陰謀だの炎上だのと、違う方向に怖いし。
でもって、〝アサーニュ〟なんですけど。
これは完全な独創ではないです。
ただ、詳しい文献とか検索結果が見つからないんですよ。単語自体も、古語なのか、詳細に実例や実名を添えてくれるような裏づけ資料が見当たらない。なので、もう、詳しくは想像の範囲でしか、ないんですけど。
ただ、イギリスのイメージが強い騎士道精神が、あるじゃないですか。
貴婦人と騎士、騎士同士、騎士と小姓の組み合わせはともかくとして。プラトニック・ラヴっていう、あれですね。まあ、視姦なんて言葉もあるので、ドコまでが〝プラトニック〟と呼んで堂々と出来るかは意見が分かれると思うのですけど。
まあ、そんな訳で、結架さんは、〝すっとぼけ系 痴女〟ということになりますね。
意図せずして真剣に猥談をブッこんでくる痴女。
マルガリータさんが相手で助かりましたねぇ。
クロールは無理でも、我流の背泳ぎは出来るらしい(笑)。
なんせ、マルガリータは〝高貴な痴女〟なんで。最終的には真面目なところに落ちを持ってきてくれた訳であります。やれやれ。どうにか形になりましたかね……?
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