第50話 昼ドラであって昼ドラでない

 長い鬱展開ですが、お付き合いくださいまして、誠にありがとうございます。

 本当に、弦子ママンの存在がないとマジ鬱々ですね。


 ただ。

 弦子ママン、これが正統派の昼ドラなら、多分ほんとなら。

「貴女のような穢らわしい娘は、うちの息子の嫁になんて出来ないわぁあー!!」

──って虐めるんでしょうね。

 でもって、ヒロインは「そのとおりです……!」とかなって身を引くけど、ヒーローは諦めずに探し続けて、○年後とか十○年後とかに結ばれるわけですよ。ええ、多分。

 その間にヒロインもヒーローも〝お呼びでない〟男女に横恋慕されて、つきまとわれて、なんなら騙されて婚約とか、襲われるとかするわけですね。しかも、正統派昼ドラ弦子が、その策略に協力なんかしちゃってたりする。うわー、ヤヴァ~い。昼ドラい!


 しかし。

 そうはなりません、本作では。

 なんでかって?

 理由は、ふたつ。

 ①まず、そんな結ばれるまで○年とか十○年かかるの、短気損気な汐凪には待てないんです。無理です。苛々します。その間の諸々を楽しんで書ければ良いかもなんですが、ちょっと無理ですね。特に、このヒロインでは無理です。

 つまり。

 ②そんなんしたら結架さん、瞬殺で消えちゃう!

 はい。まず間違いなく即座に投身か縊死か、入水します。昼ドラですから。そしてメインヒロインから脱落。あかんわ!


 ──そんなわけで、弦子ママンも過保護グループに属するのですね、ええ。

 すぐ死にそうなヒロインには過保護で対抗するしかないのです。

 マルガリータなら、結ばれるまで十○年も現実的ですけどね。別れの原因が喧嘩でなくとも(笑)。彼女、乗り越える力が元々あるキャラクターですから。


 まあ、作者側の理由は、以上の通りです。

 弦子ママン側の理由は……いずれ作中で明かす……かも???

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