概要
藤堂頼助(とうどう らいすけ)は、ゲームセンターで出会った女子高生・凛子(りんこ)を助けるために、現実世界を完璧に再現したゲーム『Fake Earth』(フェイク・アース)に挑戦する。
忘れたくない思い出も、未来を自由に生きる権利も失うリスクを背負って。
もしもゲームオーバーになれば、「生まれたときからゲームオーバーになるまでの記憶」を消され、さらに別人の記憶を組み込まれ、『Fake Earth』の住人として寿命が尽きるまで生かされつづけるルール。
このゲームは「死ぬこと」すら許されない。
※小説家になろうでは第3章「山手線バトルロイヤル」編の最新話まで読むことができます。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!問:不自由なデスゲームに釣り合う対価に何を求めるか?
おすすめターゲット:中学生〜一般(20代)
ジャンル:ライトノベル、ファッション、スマホゲーが好きな人へ
テーマは疑似現実。主人公たちは一方的に課せられたルールの中で、人生をかけて大切なものを勝ち取らなければならない、非常に苦しくて辛い戦いを強いられます。
その中でだんだん使える特殊ギミックが増えていくなど、バトルとしての面白さが際立っています。
とても文章力があり、ほぼ粗はありません。
望んだ通りのストーリーが書けているのではないでしょうか。
設定も練り込まれていて、しっかり考えたものだと思います。
なぜ命をかけてまで、リスクの高いゲームに身を置くのか。それ相当の理由があるのですが、個…続きを読む - ★★★ Excellent!!!バーチャルな世界で繰り広げられる、ハードでインテリジェンスなバトル
ゲームオーバーになると人生のすべてを失うことになるバーチャルゲーム『Fake Earth』。主人公はこのゲームに挑んで帰ってこなくなった少女を救うため、危険を顧みず仮想空間に飛び込む――
序盤から息もつかせぬバトル展開。
ゲームのルールがとてもしっかり設定されているのですが、要所でうまく説明を挟み込んであるため、ストーリーに没頭することができます。
えっ、この人プレイヤーだったの?! みたいな、ちょっとミステリー的な展開もあり、ハラハラドキドキしつつ最新「37話 列車非常停止警報装置(後編)」まで読ませていただきました!
自宅設定されている場所で、家族としてふるまっているキャラや、警察官…続きを読む - ★★ Very Good!!ゲームオーバーになったらどうなるか
この作品にとっての「死」は、ゲーム内のプレイヤーからNPCになり、その後の生涯を生きなければならないということです。
ネット社会を生きる現代人にとって、これは本当の死よりも辛いことではないでしょうか。
インターネットとは、ごくごく一部の頭のいい資産家が設計したもの。彼らは物心ついた頃から「自分は主役になれる」と確信し、実際にそうなるだけの能力と資産を持っています。そんな人たちがSNSというものを作り、「双方向間の情報交換を実現させれば、世界はより良くなる」と公言しました。
それは、半分は正解です。ですがもう半分、インターネットの設計者たちは「人間の殆どは価値ある情報を持たないNPC」と…続きを読む - ★★ Very Good!!真剣にならざるを得ないゲーム
VRMMOを題材にしたものは数あれど、その中にあって異質と思える作品になっていると思わされる物語です。
これはゲームの中で実際に命の遣り取りがあり、死んだ後はゲームないのNPCとして留まる事がルールとなっている事に目を引かれました。
ゲーム内での死は現実の死に繋がるという設定はよく見ますが、それは多くの場合、何らかの事故によるものであり、登場人物は巻き込まれたという形になっている事が多い印象がありましたが、このFake Earthは序盤で名言されます。
登場人物は承知の上でゲーム内に入り、生きていくのです。
しかし本当に命の遣り取りをする事になるけれど、それが反社会的なイン…続きを読む - ★★ Very Good!!フェイクに惑わされるな、ゲームで息遣いを感じろ。
私はこの作品を、一度投げた。
プロローグで描かれる星倫典の独白で、まるでVRを利用した新たな学園ドラマが始まるのかと期待したが、その実はゴリゴリのバトルものであった。
そのギャップにやられてしまった私は上記の通り、一度投げた。
しかし改めて見てみると、これが良くできている。
大抵のVRMMOは序盤に、独自の世界観と、独自の設定で膨大な知識を読者にぶん投げる設定資料集が存在する。
私はこの物語の面を被った設定資料集が大嫌いで、そんな作品は挙って投げたものだった。
しかしこのFakeEarthは何を隠そう、地球を舞台にしているが故に、単純にその知識量が半分になる。
しかも序盤か…続きを読む