「交差点の老婆」御調草子
黒人:私これすごく好きです。本当はおぞましいはずの幽霊だが、常に目視できるため、非日常ではなく日常の一部と認識されて全く恐怖を感じなくなる……かーらーのー??が怖かったですね。
一番上手いと思ったのは生徒の高梨との電話のシーンです。
日常と非日常のスイッチが急に切り替わるのは本当に恐怖でしかない。お笑いの技法として「緊張と緩和」というのがありますが、ホラーでも有効なんですね。
怪異に目を付けられる法則も割とはっきりしていて都市伝説のようでもありますね。
小説の形態なんですけど嘘臭さがなくてここまで読んだものの中で一番リアルでした。
人外:初手からやべえものが居るってのをどかーんとぶつけてくる構成。実に良いですね。そして初手の一撃からジワジワ雰囲気を高めていってもう一発!
更にトドメの一撃! 終わってからも人間の残酷さでスゥーっと〆る。
実にクオリティの高い作品でした。最初に感じた期待感を裏切らずに最後まで駆け抜けてくれたと思います。単純なホラーとしての改善点とか惜しい点とかがあるとすれば独自性が薄いくらいですが、そういうのは気にしなくてもいいと思います。これは良いものです。
ここから広く受けを狙うならエンタメ方向のものも書いたりする必要が出てくるかもですが!これはこの方向で良いと思います! 胸を張って良いもの書いたと言っていいと思いますよ!
巨乳:御調さんがホラーを書いてくれた!
なにもしない老婆、百物語と少し油断をしていたのですが、淡々と進むストーリーの中でグイッと一気に不快指数(褒めてます)を上げてきて、怖さをギュンッと加速させるのはとてもテクニカルですね。真似したい…と思いました。
繰り返して威力を増していく構成、個人的にはすごくやりたいことなので一つの正解を見た感じです。僕もこういうの書きたい…。
主人公が少し薄情なのもすごくよかったです。やはりホラーには嫌なやつが映えますね。
御調さんは今後も色々な作品を書いて欲しいと思ってる作者さんです。すごく面白かったです。
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