「話すな」芦花公園

黒人:記録です。


人外:どうせ上手いし面白いし怖いのは誰が読んでも分かるので、分析をした上であえて厳しく見ていきましょう。

 瞬間的な抜刀速度と技術で釘付けにして、そこから物語を読ませるスタイル僕も好きですしめちゃやります。

 普段の僕が高速抜刀で戦ってるから気になったんですけど、このスタイルにする上で実はこの作品にはわずかな隙がありましてそれが第一話なんですよね。

 導入はわかりやすいフックか短編一つ分いきなりぶつけるかしてから一区切りするともっと綺麗な読者の断面が楽しめますよ。

 導入を導入として綺麗にやること自体は問題ないし、どうせロカ姉の作品を読みに来てるからみんな分かってると思うんで良いんですけど、ここからさらにダメージ稼ぐ為にはこういうの良いなあって思いました。

それで、多分初手の速度を高めてぶった切るとオチの火力が上がるんですよね。

序盤に読み手側の気持ちのガードを速度で崩して、終盤にかけて速度=力なトドメの一撃を放つ。

ってなると多分この作品の強さが上がったかなあと思います。

めちゃ面白かったです。


巨乳:うわ…こわ…。

 この作品内だけで考えるとわからないことが多いんですけど、芦花公園さんの「読め」と地続きと言っていたので、読めも読み直したんですが、不穏さが増してひたすら怖いと言い続けてました。

 珍しいなと思ったのは、ユキちゃんだけ(今のところは)良い子っぽいところ。正直ユキちゃんが狂って自分のお腹の子供を雅臣さんと一緒になって手足を切るとか不倫をすると思ってました。

 読めとの関連性…小屋と手足がなくなるところですよね。雅臣さんはお豊さんのところの血筋なのかな…などと色々考えてしまいました。

 前作を読まなくてもこの作品だけで、気持ち悪さと怖さは十分味わえるめちゃくちゃ嫌なホラーでした。あと、こう…芦花公園さんは電波に脳が侵された人のエミュが的確で好きです。

 この後の作品を読んでる時に、読んだからいけない■■県の話が紛れ込んでたらどうしようって怖くなってます。

(しかも記録の日にち最後以外は全部一緒じゃん…なんなの…こわい…)



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る