概要
英雄・永倉新八に育てられた深凪悠雅は蜂蜜色の髪の少女・アンナに出会う。彼女との出会いを皮切りに彼の運命は大きく動き出す。
魔人、魑魅魍魎。そして――旧支配者。
這いよる魔性と邪悪な思惑。この一刀を以って切り伏せる。ヒロイッククトゥルフアクション。
史実とは少しばかり違う歩みを見せる大日本帝国にて、最も新しき神話が紡がれる。
講評用ノート
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!我、英雄たらんとす 帝都と人心の闇を祓うひとすじの斬光たれ
改稿により進化し続けている物語です。
改稿途中でのレビューになることをお許しください。
日露戦争後の大日本帝国に、敵対国であったロシア人の美しき大天使が舞い降りて、そこから運命の歯車が音を立てて回り出す暗夜行譚です。
ロシアの秘宝と魔書がそろう時、未曾有の災厄が帝都に訪れる。それを阻むのは、非科学的な神道、陰陽道、あらゆる術式、そして現人神(あらひとがみ)と呼ばれる祈祷(いのり)によって神威をまとう神器をふるう怪人たち。
同じ現人神でありながら、過去の因縁から別の道をゆく魔人と化した者たち。
似通った悲願を抱きながら、それぞれの執念と矜持が、時に生まれた絆をうち壊し、すれ違いなが…続きを読む - ★★★ Excellent!!!義理・人情・因縁・信念!突き抜ける熱い想いと異能力の化学反応は圧巻!
この作品の中で最も特徴的なのは、何と言っても熱すぎる程の義理と人情溢れる人間ドラマ!
先程まで命の取り合う壮絶な戦いをしていた敵と、数日後には一緒に戦い、
どの人物も守りたい人のためなら躊躇うことなく自分の命を投げだそうとする。
現代のデスゲームや絆など生ぬるいと感じてしまう程の人情と義理堅さは、舞台となる戦前ならではのものだと思います。
敵となる因縁の相手も、何があっても揺るぎない信念を持ち、どんな手を使ってでも成し遂げようとするその姿は、
悪とは歪んでしまった正義の末路であるという真理を私たちに見せつけています。
この作品の魅力はそれだけではなく、作者のこだわりがこれでもかと注ぎ込まれ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!オカルト、謀略、想い。境界を超えて交錯するもう一つの『帝都物語』。
我々の知るそれとは別の時を刻んだ架空の日本の舞台の本作ですが、クトゥルフ!現人神!ロシア!新撰組!と男心をくすぐるキーワードが目白押しです。
しかし本作は、形や単語ばかりの安易なファンタジーには逃げない。「架空の日本だから」という甘えや言い訳がない。
現実の歴史、オカルトの知識をふんだんに取り入れた本作に妥協はなく、リアリティの圧があります。
もちろんキャラクターも魅力的で、歴史を知っていればニヤリとくるやりとりがありながらも、我々の知らない時間軸を歩んだ彼らには底知れなさと新鮮さを感じます。
もちろん、主人公である深凪悠雅も、作風にマッチしたヒロイックでストイック、そして時にはそうい…続きを読む