概要
さて問題です。あなたは桃太郎。ある日、ツノが生えました。どうする?
俺は、日本中どこにでも無数にいる、普通の「太郎」として、なぜ人間から生まれてこなかったのか。平凡な太郎が「鬼ヶ島に行く」と言っても、きっと笑って聞き流されるであろう。いや、太郎を生んだ親は、長男を死路へ追いやることを頑として拒み通すであろう。
何で、桃から。(――本文より)
それは差別かそれとも区別か。俺は主体か客体か。アイデンティティーという言葉がない時代、桃から生まれてしまったばかりに、自分を探す旅に出る羽目になった男の物語。
何で、桃から。(――本文より)
それは差別かそれとも区別か。俺は主体か客体か。アイデンティティーという言葉がない時代、桃から生まれてしまったばかりに、自分を探す旅に出る羽目になった男の物語。
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