第25話 逆襲のウウク
ep.5-2 May / 4 →5 /T0059
「しょうた〜、なんだかマヤモヨする〜」
ウウクが体をクニャクニャさせながら俺の体に掴まり、体をこすり付けてくる。
「酔ってるんだよ。初めてでちょっと飲み過ぎかな? 気持ち悪くない?」
「う〜ん〜ん〜う〜 わかんないぃ 」
そう言いながら顔を癇癪を起こした子供の様に眉を八の字にしている。
「吐き気は? お腹痛くない?」
「ないー! でも、むにゅもにゃするの〜」
愚図るような表現をして、俺の腕に胸や谷間をこすり付け、俺の足にも自分の足をスリスリしてくる。
抱きかかえるようにしながら宿へと向けて足を進めるが、ウウクの小さくないグズり声が周囲の視線を集める。
俺の弟も小さい時に眠くなるとグズったので、あんな感じだと思う。
「しょうたぁ、ちゅっちゅして、ちゅっっちゅ」
「部屋に返ってからにしようよ。ね? いい子だから」
「へぇ〜〜 なんでぇ したいよぉ〜」
俺より重いウウクをさっきより力を込めて抱いて運ぶ。慣れれば強くなると思うんだが…。人前じゃ飲ませられないな。
宿に戻ると女将さんへの挨拶も早々に部屋に入り、ベッドにウウクを寝かせ外に出る。
井戸から水を汲み、飲水と、体を拭くタオルを用意する。
部屋に戻るとウウクに水を飲ませ、顔を拭(ぬぐ)い、買ったばかりの服を脱がせてあげる。
下着もかなり我慢して穿いていたので、俺のも合わせて洗濯用にまとめる。
石鹸で洗えば問題ないが干す場所をどうするか考え、部屋の中にロープを張ることにした。
ウウクは今もベッドでくにゅくにゅモジモジと、落ち着かなく動いているので、洗濯に行くと伝えてキスをしてあげる。
屋外の井戸で洗って戻ってくると、ウウクは寝ていた。
くーくーと寝息を立て、可愛い寝顔が愛おしい。
洗濯を物を干し、充電したスマートホンを確認する。
起動させると普通に動いた。思わずガッツポーズを取る。
ただ、電波はなく、持っているアプリもほとんど使えなかった。
もう少し色々遊んで電波の無い所でも使えるアプリを用意すればよかったと後悔した。だが、こんな事を想定する奴は居ないのは分かってる。
使えるのはデフォルトで入ってるアプリくらい。
これでは音楽再生機能付きのカメラだ。
悔しかったのでウウクの寝顔を撮ってあげた。カシャ。
気なるのは時間。明日の日中に屋外で日時計みたいなものを作って時間を測れば分かるだろうか?
俺も寝る支度をして下着姿でウウクの横に入る。
せっかくなのでスマホで音楽を小さな音量で流そう、うーんクラシックメドレーだ。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
気持ち良い。
遠くで名曲集に入ってた“白鳥”が聴こえる。
おヘソの下部が熱い。それは蕩(とろ)けるような感触だ。
勝手に上ずった息を小刻みに吐いてしまう。
足が思うように動かず、世界が揺れている。
まるでどこかに沈み込むような心地よさ。
それに言い知れぬ不安と寂しさに思わず隣に助けを求める。
だが、誰もいない。
寂しさが込み上げる。
「ううく」
「ショウタぁ」
すると全身に温もりが触れてくる。
包み込む感触は優しく、膨(ふく)よかで、靭(しな)やかだ。
胸にも柔らかな感触が広がり、口は熱い滑らかな圧力を感じる。
目を開けるとウウクと目が合った。
吸い込まれた。
あの目を俺は覚えてる。
_っぎっぎっぎっぎっぎ
下半身がめっちゃが気持ち良い。
「はぁぁぁぁ あ はぁ」
ウウクがゆっくりと俺の上で腰を振り、ちょっと仰け反る。起きた瞬間にオーガズムの訪れを悟った。
「「 はぁぁぁぁっ 」」
シンクロする。肺の中の空気を全て押し出すほどだ。
スー 「んんっ なぁ、ウウクどうしたの?」
「……ん、あのね、おトイレに起きたら素敵な音がしたの。戻ってきてもするし、今もするでしょ? 寝てもモヤモヤするの取れないし…それでショウタに抱きついたら、固くなってたから使っちゃった」
「それなら起こしてくれても良いんだよ?」
「寝てるショウタ可愛いから、そのままが良かったの♪」
ウウクは言いながら腰をゆっくりと前後に動かし、俺の胸板に胸を押し付ける。
昨日は俺がいじめたが、今日はいじめられた。負けず嫌いなのだろう。
「じゃぁ、そのままやってくれる?」
「うん♪ いっ〜ぱい出してね♪」
ん? 何回するつもりだ?
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「おはようございます」
「おはよう。ゆうべもお楽しみでしたね」
「えぇ、じゃぁ、シャワー借りますね」
「もう出来てるから。これ鍵ね」
「ウウクおまたせ。入ろう」
「うん♪ 一緒に入ろう」
_シャァァァァァァァァ
「ねぇ、ショウタ。今日はどうするの?」
「いや、それがなんにも予定ないんだよ。またどっか遊びに行く?」
「う〜んん、あの音楽もっと色々聴きたい♪」
「それも良いな。焼酎もあるから水割りでゆっくりくつろぐか」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
_ギッギッギッギシギッギッギッギッギシ
「あの子たち頑張るわねぇ」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「おはようございます」
「おはよう。ゆうべも頑張ったわね」
「えぇ、じゃぁ、シャワー借りますね」
「もう出来てるから。これ鍵ね」
「ウウクおまたせ。入ろう」
「うん♪ 一緒に入ろう」
_シャァァァァァァァァ
「ねぇ、ショウタ。今日はどうするの?」
「いや、それがなんにも予定ないんだ…… あ、ムッサウィルさんにここの宿屋教えてなかった」
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