春野 セイ

タイトルにあるトレンブル氏とは一体何者であろうか。 トレンブル氏から奇妙な電報が届いたことから始まります。 それを受けた新米記者のウォルターさんは、彼に会いに行きます。 作…続きを読む

とても不思議な世界観で、引き込まれる作品です。 少年は檻の中で、目を覚まします。 ところが、自分の名前すら分かりません。 年齢も、なぜここにいるのかも。 謎の中、檻の外に…続きを読む

・みすみ・様のニコちゃん先生シリーズ、五作目の作品です。 高校教師のニコちゃん先生。 教師二年目のかわいい人です。 今回、ニコちゃんははっさくをたくさんもらいました。そのはっ…続きを読む

「あの日は、雪が降った」 冒頭から「私」はそう書きだしています。 よほど、印象に残ったのでしょう。 ここで主人公とチル（メモラビリア）は、運命的な出会いを果たしたのかもしれま…続きを読む

さがしものはなんですか～♪　あ、違いました。落し物はなんですか、でした。 ハロウィンの日に、不思議な現象が起こっています。 家のチャイムが鳴ったのでドアを開けたら、あっとびっく…続きを読む

生きるということ、それは戦いの連続である、と作者は述べている。 すごい達筆な文章に引き込まれ、うんうんと頷いていると、そこに戦いの種がぴょこっと顔を出してくる。 そこから作者の…続きを読む

骨にまつわるお話、三篇。 第１話　力持ちのお話。筋力いいですね。きっと彼は筋肉も凄ければ、骨もさぞ丈夫なんだろうなと想像します。しかし彼は、その自分の力に驕ってしまい、大変な目に…続きを読む

不思議なお話。 魔法使いアリケ。 どうしたことか、彼は魔法使いなのに紐でベッドに縛り付けられています。そんなはじまりから、アリケは、一緒に暮らすケサカートという小さな男の探そう…続きを読む

カリンちゃん、１０歳にして恋をします。 その恋のお相手は、お隣に住む大学生、１９歳のお兄ちゃん。年の差！　と思っていたら、お兄ちゃんには、２６歳のお姉ちゃんがいたのです。 その…続きを読む

仲良しの４人。みんなで遊ぶこと、それを彼女たちは「クラブ活動」と呼んでいるようです。 今回の遊びの行き先は、動物園。 いいですね、動物園。わたしは長いこと行っていません。 動…続きを読む

今、生きていられるのは、その時はとてもつらかったけど、過去があるおかげだなと、いくつになっても考えることがあります。 この小説の最初の子育て中に起きたハプニングも、その時はきっと…続きを読む

「レビューをください」と自分の素直な気持ちを伝えられていることが素晴らしく、すっきりしていて気持ちよかったです。 私は、レビューを頂くと、申し訳ない、すみませんと恐縮し、自己肯定…続きを読む

「わたしの時代が来た」 え？　どんな時代？　可愛い奥さんが、旦那のマイカーを彼が出張で不在の間に乗っちゃおう！　という。 しかも、ペーパードライバー！　私ならドキンっじゃすまな…続きを読む

中学生の風花ちゃんは、空が大好き。 彼女は小さい頃から、空を眺めてばかりいたようです。そんなある日の体育の授業中、ちょっと変わった雲を発見！　 雲の事、もっと知りたいな、と思っ…続きを読む

主人公、花坂弓削之介さま。 彼は、部屋済みの次男坊でありました。しかも、藩主の息子の次男坊。 自由に好き勝手にやんちゃな次男坊がある日、海辺で握り飯を食べながら、長崎土産にブド…続きを読む

「にくみあい」のタイトルがひらがなからして、不穏な空気が……あるわけではなく、笑いがいっぱいのコメディです。 一行目からいろんなことを考えてしまいます。 この村の人々はちょっと…続きを読む

我々は、いつ頃からゾンビを理解するようになっていたのか。 私が小学生の時は、ゾンビっていたのかな。 すみません、ゾンビについて語っている場合ではありませんね。でも、ゾンビには、…続きを読む

二人は１０歳の時に出合いました。優しい心を持つロゼと彼女に惹かれていく弟、ソラリス。 しかし、ソラリスは最初は自分に自信がなくて悲し気な表情をしていました。自分の生まれた状況に苦…続きを読む

これって実は、かなり怖いのではないでしょうか。 冒頭の一文を読み進めると、何気ない情景ですが。 主人公の僕は、暇つぶしに公園へ行きます。 すると、そこに友人がいました。人形劇…続きを読む

小学四年生の夏。金澤 楽くんは夏休み中に別の小学校へ転校します。 その理由は、三歳の弟の病気のためでした。 楽くんは夏休みの間、大好きな駄菓子屋のお兄さんのことを毎日、日記に付け…続きを読む

人間の騎士であるシリウスは、魔王に捕虜として捕まってしまいます。 ところがなぜか、美味しそうな食べ物を突き付けられて「あーん」されていました。 魅力のある魔王レイヴァンと騎士の…続きを読む

主人公は、キャバ嬢、紫乃さん。きっと、綺麗で気が強い人なのかもしれません。 ですが、彼女はちょっと不器用でした。彼女は必死になればなるほど、空回り、うまくいかない。 でも、へこ…続きを読む

出だしから引き込まれました。 最初は、美しい詩のような文章から始まり、そこからじょじょに、情景と心情が入り混じり変わっていきます。 初めての人との出会い、僕はそこで大女に守られ…続きを読む

いろんな色にあふれ、文章がまるで音となって、ことばが胸に突き刺さります。 初めて出合う作中の人物なのに、なぜか愛おしく思ってしまうのは、若かりし自分と年を重ねた自分の愚かさをこの…続きを読む

神々ですら、足を踏み入れたらいけない聖域、そこは我が日本に存在しました。 巨大なマーケットに足をすくわれたら、大変なことになる。 捕まれば逃げられない。 逃がさない、とその欲…続きを読む

「今から帰る」 何か特別な意味がありそうで、日常的な言葉であるかもしれない。 そんな一言を夫は毎日欠かさず、妻に電話で伝えている。 いわばルーティーンのようなもの。 読み進…続きを読む

刑事と私。 私とはいったい誰であろうか。 民宿の二階から、外を見ている私が語る。犯罪者としての過去。 殺人罪の時効が迫る女の心情を作者の小田島匠様が描き切りました。 女の心情…続きを読む

「生き埋め制度」。奇妙奇天烈なこの日本社会に新たな制度が。 もしかしたら、いずれこんな制度が生まれてしまったら、あなたはどうしますか？ ファラドゥンガ様の描かれる不思議な世界は…続きを読む

人と出会える確率は、本当はわずかなのでしょう。 彼らの再会は、相手が死んでしまった後というのが切なすぎます。 ある日、刑事の貴弘さんの枕元に幽霊が現れます。どうやら知り合いの…続きを読む

「ゆびきりげんまん、うそついたら、針千本のます」という有名な歌がありますが、こちらの指切り言万ゲーム、怖すぎます。 まずは、ルールをお読みください。 指に大金がかかっています。…続きを読む

アタシとその彼氏の山田くんが会話をしているのですが、どうしてなのか、二人の会話はチグハグで噛み合っていないようです。 アタシは一生懸命、語っているのですが、山田くんは山田くんで真…続きを読む

彼、葉山くんはどこで村瀬さんを好きになったのかな、とふと一話に戻って読んだ時、作者様の丁寧な描写から、すっかり彼の気持ちが滲み出ていることに気づきます。 静謐で淡々と進む会社の様…続きを読む

読み終えるまで、気の抜けない怖い作品でした。 ああ、怖かったと読み終えてから、ふと最初に戻ってみると、謎めいた始まりだったのだな、と気づきました。 主人公の女の子は高校生です。…続きを読む

夏祭りの思い出。 一年に一回だけの特別な日。 お祭り。 わたしも子供の頃、好きでした。でも、そこに行っちゃいけないよ、と言われてしまったら。 いけないと言われてもやってしまっ…続きを読む

私は短歌がうまく書けないのですが、音雪さんの「異世界に召喚されし二人が名実ともに『勇者』と『聖女』になるまで。」の短歌は、物語となっていてとても面白い作品でした。 一首目、動きの…続きを読む

わたくしもタイトルが気になってお邪魔させていただきました。 「創作しない論」 作者である、志草ねな様の思いやりのあるエッセイです。 初めの一つだけご紹介させてください。こちら…続きを読む

カンダタさん、このお名前にお聞き覚えがございますか？ しかし、このお話は、カンダタさんのお話ではありません。ブッダさんのお話なのです。 ブッダさん、さすが、ブッダさんです。 …続きを読む

わたしもこの曲、とても好きです。 「木綿のハンカチーフ」 若い頃は、昔の曲だからとあまり深く聞いていませんでしたが、じっくりと聞くと大変すばらしく、失恋の曲であり、最後の歌詞に…続きを読む

レイラちゃんは、アイドル。そして、マネージャーの加茂さん。 加茂さんの式神であるレイラちゃんと陰陽師の加茂さんのテンポのいいやり取りがとても面白く、二人の仲の良さがよく分かります…続きを読む

七月七日様の新作が出ました。Gカップの京香さんのお話です。 Gカップだなんて、私の周りを見ても滅多にいらっしゃいません。想像しただけでどれくらいの大きさだろう、とドキドキしますが…続きを読む

こんなに可愛らしい妖ならば、ぜひ、会ってみたい。 文明開化より、はるばる海を越えて帝国へとやって来た異邦人、オルキデアさん。なんと、魔法の家系に生まれましたが、魔力を持たないパテ…続きを読む

作者の鋭い視点から描かれたチューリップ。 五年生のわたしたち。 学校の教室という箱の中で、少年、少女たちは懸命に生きています。 ある日、クラスメートの女の子がチューリップを持…続きを読む

姉の美沙さんがすき焼きの材料と共に、どこかで卵を拾ってくるところから物語は始まります。 卵？　何の卵でしょう。子猫は拾ったことはありますが、卵はないですね。 弟と姉は一生懸命工…続きを読む

これから世の中はどんな風に変わっていくのかな、と、小さいようで、ここには大きなドラマがありました。 子どもたちだって見ています。 大人が目を向けていなくても、心の中でいろんな思…続きを読む

夏の庭の中に生まれた、七月七日様のお庭短歌。 蝉の声がやかましい、夏の暑さをものともせず、涼し気で優しい歌がここにありました。 どれも七月七日様の優しい視点で愛情がこもって、こ…続きを読む

現実と夢。それらの違いは何だろう。 俺は、野球場にやって来て、かつては自分も立っていたグラウンドを見ています。 そこから見えるのは、グローブに収まるボールの音、少年たちの真剣な…続きを読む

永い眠りから目覚めて起きたら、なぜか、祟り神と呼ばれてしまった澪姫。 祟り神ってもっとドロドロした怖そうな感じがするのですが、澪さんは、おっとりしていて、可愛いお姫様にしか見えま…続きを読む

時輪めぐる様の短編はどれも面白くて、ラストはいつも、ホロっときてしまいます。 「私のキャベツ～Mon chou～」タイトルから、どんなお話かなと読み進めますと、それで、キャベツか…続きを読む

わたしもBL好きを公表している身として、もも様のオススメ、すっごくためになります。 しかも、自分が知らない作品ばかりで、うひょーな世界です。 どれだけもも様すきなんだ、とご紹介…続きを読む

真夏の暑い日も室内は涼しい風と美しいピアノの色、彼はどれくらいレッスンを重ねてきたのだろう。 誰のためになんのためにピアノを弾いているのか。 幼い頃からピアノと向き合ってきた少…続きを読む