冷たい屋敷で密かに進む少年達の苦しい交感に、息を詰めて読み進めました。歪な関係が形成されていくのを、読者は眺めることしか出来ません。手を差し伸べたい。周りの大人を張り倒して説教してやりたい。けれど、このまま少年たちの破滅を願ってしまうのは、その涙に、痛みに、悦びを覚えてしまうのはなぜでしょうか。「少年」がお好きな方であれば、絶対読んで損はしません!