『嘘吐き勇者よ。死んではならない。▼』は、「生きること」そのものを、ファンタジーの皮をまとったヒューマンドラマです🕳️🔥
異様な檻の中で目覚めた少年、無垢とも空虚とも言える白い子供👦🤍
そこから始まる閉塞と暴力の世界――設定だけ切り取ればダークファンタジーですが、物語の核にあるのは血や戦いの派手さではなく、“それでも生きようとしてしまう心のしぶとさ”です😢🖤
特に印象的なのは、少年と“子供”の関係性の描き方です。感情の読み取りにくい存在と、それでも言葉や行動で繋がろうとする少年。どちらも“完璧な善人”ではなく、嘘をついたり、逃げたくなったり、狡さや弱さを抱えているのに、それでも互いを見捨てきれない⚔️🌌
恋愛と性別が切り離され、NL・BL・GLが当たり前に共存するという前提は、物語の主題を「どんな形の愛が正しいか」ではなく、「この過酷な世界で、どう互いを選び、支え合うのか」という方向へと自然にずらしてくれます🌍💫
この作品がどうして無料で読めるんですか?
おかしいです。
正直言ってこの作品が100レビューなのに納得していません。
なんでこんな作品が無料で読めるんですか!!!!
面白すぎます!!!!
カクヨムは、どうしてもテンプレートな作品が評価されがちです。
ハーレム、俺TUEEEEE、個性豊かなヒロインのラブコメ。
そういう作品だからこそ持つ、キャッチーさやそれを支える技術力が目立地ます
この作品は違います。
異世界を踏襲しつつも、とてもリアルで、テンプレートから外れる勇気のある作品なんだと思いました。
そして、何よりも、文章がとても、美しいです。
何よりも丁寧で、桁外れの努力で構成されている。
情景描写、心理描写、読者に対する見せ方、どれを一つとっても、美しい。
なんども何度も読んでいたいと思う文章です。
正直言って、こんなに綺麗な文章でこういう小説を書いて見たいと思うぐらいでした。
面白すぎる、この小説が今ここで読めて本当によかった。
見ず知らずの環境に記憶よりもずっと若い姿で転生した主人公が、自らを遮る全てから脱出しようとする異世界ファンタジー作品です。
主人公はほとんどの記憶を失ったまま、継ぎ目すらない檻へと閉じ込められた少年。
環境から自力で抜け出す力などなく、待っているのは衰弱による緩やかな死だけでした。
けれど主人公は、不意に同年代の美しい少年と出会います。
遠慮がちで言葉足らず、しかし主人公のことを思った行動を取っている。
そんな少年との出会いによって、主人公は檻からの脱出に成功します。
世界の知識がまるでない状態から、果たして主人公は生き延びることができるのか。
ぜひ読んでみてください。
暗くて、匂いがして、音だけがやたらとリアルで。目が慣れるにつれて輪郭が浮かぶあの閉塞感が、読んでいるこちらの呼吸まで狭くしてくるようでした。
檻という状況そのものも怖いのですが、この作品は「何が怖いのか」を言い切らずに、静けさと沈黙でじわじわ追い詰めてくるタイプで、そこがとても好みです。
そこへ現れる“真っ白な子供”がまた厄介で、美しさがそのまま異質さになっている。言葉は穏やかなのに距離は埋まらず、質問だけが落ちてくる感じが落ち着かない。無視しようとしても、気づけば目で追ってしまう――その感覚がずっと続きます。
そして、決定的に空気が変わるのが「灯り」の扱いでした。置き去りにされるランタン、閉じられない扉、もう一つのランタン。たったそれだけで、敵味方や善悪より先に、“この子も震えてるのかもしれない”と思わせるのが上手い。
緊張の糸がほどけかけた瞬間に鳴る腹の音まで含めて、暗い話なのに妙に人間くさくて、だから余計に先が気になります。
ここから何が起きるのかはまだわからない。でも、檻の中で取り戻せないものと、檻の外から差し出されるものが、これからどう絡んでいくのか――その「触れそうで触れない距離」をもう少し見ていたくなりました。
とても不思議な世界観で、引き込まれる作品です。
少年は檻の中で、目を覚まします。
ところが、自分の名前すら分かりません。
年齢も、なぜここにいるのかも。
謎の中、檻の外に子どもが現れます。
少年が生きているという証は、目の前に存在している子どもと会話をすること。
それほど、この世界は不思議に満ちています。
少年はいろんなことを考えます。
知識は豊富で、どんどん溢れてくる。しかし、出入り口のない檻から出ることはできないようです。
謎だらけなのに読んでいると、たった二人だけの世界に引き込まれます。
一体、何が起きているのか。
謎めいた作品ですが、とても面白く読み始めると止まらない。
ぜひ、読んで頂きたい作品です。