気づけばチューリップが置かれてありました。

作者の鋭い視点から描かれたチューリップ。

五年生のわたしたち。

学校の教室という箱の中で、少年、少女たちは懸命に生きています。

ある日、クラスメートの女の子がチューリップを持ってきます。

チューリップ。

可愛いですね。わたしも大好きです。

しかし、チューリップは生きているのです。

先生は気が利く人で花瓶を用意してくれました。

五年生といえど、すでに皆アイデンティティをしっかり持っている。

きっと主人公以外にも鋭い子は見ているのじゃないかな。

先生はもう気づかない、繊細な少女たちの機微を描いた作品です。

お薦めいたします。

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