気づけばチューリップが置かれてありました。
- ★★★ Excellent!!!
作者の鋭い視点から描かれたチューリップ。
五年生のわたしたち。
学校の教室という箱の中で、少年、少女たちは懸命に生きています。
ある日、クラスメートの女の子がチューリップを持ってきます。
チューリップ。
可愛いですね。わたしも大好きです。
しかし、チューリップは生きているのです。
先生は気が利く人で花瓶を用意してくれました。
五年生といえど、すでに皆アイデンティティをしっかり持っている。
きっと主人公以外にも鋭い子は見ているのじゃないかな。
先生はもう気づかない、繊細な少女たちの機微を描いた作品です。
お薦めいたします。