高校生Web作家の頂点を目指し、毎年2000以上の作品が応募される「カクヨム甲子園」。今年も多くの高校生が挑戦し、今しか書けない物語をカクヨムに投稿しています。
読者の皆さまはぜひ応募作を読むことで、高校生作家たちの創作活動を応援していただけると嬉しいです。
そのきっかけとして、本記事では「高校生ってこんなに面白い作品を書くの!?」という驚きを伝えたく、歴代の受賞作をテーマ別に紹介します。
※全受賞作を網羅しているわけではありませんので、もっと読みたいという方は「歴代受賞作を読みたい」からどうぞ。
高校生の皆さまは過去の受賞作から気になるものを一つ、二つ(もちろんそれ以上でも)選んで、じっくり読んでみてください。きっとインスピレーションがわいたり、創作のモチベーションが上がったりするはずです。
【高校生限定】カクヨム甲子園2025は9月8日(月) 午前11:59まで応募受付中。まだまだ間に合います! 皆さまの作品に出会えるのを心から楽しみにしています。
- 「成長」を描いた物語
- 「恋」を描いた物語
- 「命」を描いた物語
- 「友情」を描いた物語
- 「家族」を描いた物語
- 「部活」を描いた物語
- 展開が鮮やかな物語
- ユニークな設定の物語
- ゾクッとする物語
- ミステリアスな物語
- 少ない文字数(1200文字以内)の物語
- 最新の応募作を読みたい
- 歴代受賞作を読みたい
「成長」を描いた物語
『世界は日高色に染まる。』【ロング部門・大賞(2021)】
さよなら、日高色。
春、出会いと別れの季節。
棄てられた線路、忘れられた駅、
錆びた留置線で朽ちゆく一輌の列車。
「卒業」を控えた或るローカル線へ紡がれる、精霊と少年の哀の唄。
『猫おじさん』【ロング部門・大賞(2018)】
朝も夜も、いつでもです。猫おじさんは猫と戯れていました
お嬢様育ちの「わたし」は教育意識の高い母親に育てられ、友達もいない世間も知らない内気な女の子でしたが、中学にあがると、母親の束縛は少し緩まってちょっぴり自由が生まれました。そんな中、駅までの道にある神社の手水舎(ちょうずや)で毎日毎日猫と戯れているおじさんに心惹かれます。
『声を紡ぐ』【ロング部門・浅原ナオト特別賞(2024)】
それでも、伝えたいんだ
話すことが苦手な二人のお話。
「恋」を描いた物語
『クレーのいた冬』【ロング部門・大賞(2022)】
Zu Ehren von Paul Klee.
『少女は鍵を三度失くした』【ショート部門・大賞(2018)】
「わたし、ぜったいに忘れない」
過去の記憶が変異し、やがて患者を蝕んでいく病『精神癌』にかかった恋人と過ごす、平成最後の夏の話。
『それは小さな恋でした』【ショート部門・奨励賞(2022)】
恋の始まりは人それぞれであり、失恋から始まる恋もきっとある
浮気現場を目撃したから、彼氏のために作ったお弁当を捨てようとした。それをクラスの金髪ピアスくんに見られてしまった。
そんな話。
「命」を描いた物語
『あまのじゃく』【ロング部門・大賞(2017)】
幸せの先に死が待っていたとしても
「私が死ねるようになるまで、手伝ってくれないかな?」
この一言から、俺と御子柴の夏は始まった。
『生きていてほしかった』【ロング部門・奨励賞(2023)】
生きてさえいればええんよ
推薦入試のため、と老人ホームのボランティアに参加した八城志紋。
何事もなく終わると思っていたが、そこで出会った利用者に孫と間違えられ──。
『蝉と黄色いワンピース』【ショート部門・読売新聞社賞(2021)】
高校一年生の夏休み。祖母の体調が悪化。リアルな心情を描く一つの物語。
「友情」を描いた物語
『青春病』【ロング部門・大賞(2019)】
身悶えするようなこの感情を、私たちは青春と呼んだ。
上坂詩織は無名のネット小説家だった。彼女は行き場を失った感情を小説にすることで発散していた。
あるとき、クラスの人気者、川崎唯香に小説を見られてしまう。
唯香は小説を他言しない条件として、詩織をカラオケに誘うのだった。
正反対の世界に生きる2人は次第に互いをかけがえのない存在と意識していく。
『雨上がりは君の隣で』【ロング部門・奨励賞(2022)】
君の隣にいることが、当たり前だと思っていた
真琴、千尋、美奈は、田舎町で育った幼馴染。性格も、得意なことも違うけれど、小さなころから三人は大の仲良しだ。だが、中学二年生になって美奈に彼氏ができ、三人の関係は少し変わってしまう。
人との関わりを通じて、自分と大好きな親友たちを見つめなおす、三人の少女の物語。
『通りすがりのタビさん』【ショート部門・奨励賞(2019)】
その心は、ありがとう。
誰かの癒しになったらいいなと思ったり。
庭先にいたネズミと私のお話。
「家族」を描いた物語
『満月と卵焼き』【ロング部門・大賞(2024)】
裏切らないこと、そばにいること。
兄がその女性を連れてうちに帰ってきたのは、冬休みの終わる直前のことだった。
きらきらとした笑みを浮かべる彼女は、冴えない私なんかとは違う都会の人だった。
──変わる家族の形と変わらない関係性の存在を描いた、1つの家族ドラマ。
『「小説を書く」』【ロング部門・読売新聞社賞(2022)】
「私は『私』が嫌いだ」
私は元夫の書く『私』が嫌いだった。
私は元夫の言葉が嫌いだった。
『おとうさんの五千円札』【ショート部門・奨励賞(2019)】
みんなのかぞくは、きっと、すてきなひと。
お父さんのことが大嫌いだった女の子が、ほんとうのお父さんに出会うお話。
「部活」を描いた物語
『紙上の青空』【ショート部門・ポカリスエット賞(2022)】
目が覚めるような、鮮烈な青――それはまるで、夏の日の大空のような。
高校一年生の彩は、先輩である香月の絵に惹かれ、美術部に入部した。
人の顔色を窺ってばかりだった彼女は、自分を変えようと決心するが……
『まっすぐ弓を引いて』【ロング部門・読売新聞社賞(2024)】
弓道が好きだ。そのために生きている
高校生に入学して弓道を初めた周防桜理。
弓道を初めたことで彼の人生は階段を一段上るように劇的に変わった。初めて熱中できるものができてそのために学校に行く。
だけどそんな桜理は気になる一言があった。
クラスメイトの白石万桜の「所詮高校なんて中学生の延長だよ」という言葉だった。
その言葉にモヤモヤした桜理は万桜に直接その言葉の意味を訊くことにした。
弓道が好きな男子高校生と夢を捨てた女子高校生を繋ぐ一射。
『全力で楽しめ!!』【ショート部門・カルビー賞(2021)】
コロナになんて、負けない!
「春季大会中止」。高校バスケ部のキャプテンだった明里は、新型コロナウイルスのせいで全国大会出場の夢を失った。
展開が鮮やかな物語
『一夏の驚愕』【ロング部門・大賞(2023)】
ホントは宇宙人なんだぜ、俺
灼熱の太陽と蝉声に包まれた、とある夏の出来事。
たまたま見つけたカフェにて"不思議な男"と出会った少年。彼はそこで、一夏の思い出を得る。
『たんぽぽ娘』【ショート部門・大賞(2020)】
吹き上げる風に乗って連れて行って。君が行ったことのないところまで。
三月。
キミエは幼馴染み達と共に、今はもう廃校となった小学校に集まった。二分の一成人式の後で埋めたタイムカプセルを、十年ぶりに掘り返すためだ。
忘れがたい人が埋めたカプセルの蓋を開けた時、キミエは何をみつけ何を思うのか?
幼心のまだ名前のない感情を、ショパンの調べと共に贈る物語。
『夏の呪い』【ショート部門・読売新聞社賞(2022)】
真夏日、俺と一匹の蝉の話。
ユニークな設定の物語
『うつくしいひと』【ショート部門・大賞(2019)】
姉が変身した。なのに彼女は、いつも通りだ。
『この世には理解できないことがあるのか否かについての考察』【ショート部門・大賞(2017)】
先輩、教えてください
目の前には鍋と一人の先輩。今日も今日とて問答が始まる。
『覚めない夢の中で』【ショート部門・奨励賞(2020)】
どんなに残酷な現実でも夢でも、彼がいればそれでいい
ゾクッとする物語
『蝶の味』【ショート部門・大賞(2024)】
10才になったわたしは、蝶を食べなきゃいけない。
10歳になったら蝶を食す儀式を行う町で。
『返魂香』【ショート部門・大賞(2023)】
死人の魂を再び現世に呼びよせる香――その名も、返魂香という
深く迷霧の立ちこめる山岳。
山間にひっそりとたたずむ小さな庵に、妻とともに戦乱を避け、薬師として何不自由ない暮らしを送る若い男がいた。
けれどもある日を境に、男の薬はひとつも売れなくなってしまう。
そんななか、麓の村々では「返魂香」という不思議な香のうわさが密かにささやかれていた。
それは、死んだはずの人間の魂を再び現世に呼びよせるという香で――。
『めんとりさまー』【ロング部門・奨励賞(2018)】
顔の亡い夏。
大学生の「おれ」は水素水の詐欺にあった祖母の様子を見るために、夏休みを利用して姉の「ねえさん」と共に両親の実家へと赴いていた。
しかしその家には「おれ」の家に旧く伝わる、とある存在が絶望と共に息づいていた。
ミステリアスな物語
『初デート前レター』【ショート部門・大賞(2022)】
初デートの前に、思い出を振り返りましょう。
あなたは、手紙を書いたことがあるだろうか。電車にでも乗れば、視界の一面がスマートフォンで埋め尽くされる現代。直筆で想いを伝えることは、物珍しくなってしまった。しかしそれは、大事なことを伝えたいとき、相手の頭に強く残る故、最大の切り札となりえる。
『私』【ショート部門・大賞(2021)】
私と
目が覚めると、私がもうひとり居た。
『夏に思い出』【ロング部門・奨励賞(2019)】
愛されたかった、生きたかった。それでもぼくは笑ってる
夏休み、一人の男の子が留守番をしていると、お母さんが帰って来なくなります。ほんのちょっと、勇気を出して外の世界に冒険に出た話。
少ない文字数(1200文字以内)の物語
『プリン』【ショート部門・奨励賞(2021)】
プリン争奪戦
『へべれけアクアリウム』【ショート部門・奨励賞(2023)】
あたしは揺蕩う。水槽に浮かぶように。
『屍骸流し』【ショート部門・奨励賞(2022)】
役目を終えたモノたちの行く先は――
モノの行方のお話です。
最新の応募作を読みたい
現在、カクヨム甲子園2025が開催中です。
今の高校生たちが書いたとっておきの物語をぜひ読んでみてください。レビューや応援も大歓迎です。
歴代受賞作を読みたい
コンテストの結果発表ページで、受賞作の確認が可能です。
本記事では一部の受賞作しか紹介できなかったので、「もっと読みたい!」という方は、ぜひ以下よりチェックしてみてください。
カクヨム甲子園2025は9月8日(月) 午前11:59まで応募受付中です。
ショート部門なら400文字から、ロング部門なら5,000文字から応募できますので、お気軽にご参加ください。



