夏休みは作家デビュー!高校生限定の文学コンクールを今年も開催!
393 作品
第17回ファンタジア大賞《佳作》受賞作『マテリアルゴースト』にてデビュー。第2作『生徒会の一存』がシリーズ累計600万部を突破の大ヒットとなる。最新作はTVアニメ化も果たした『ゲーマーズ!』。
素晴らしく熱量の籠もった瑞々しい作品達を、心の底から堪能させて頂きました。
実際どの作品も、「まだ高校生なのに」という前置きもいらないぐらい、本当に面白かったです。
選考会では「この人の別作品も読んでみたい」という発言がよく飛び出したのも印象的でした。
人の心を動かす文章を編める人。それはもはや、「作家の卵」どころか「作家」そのものです。
今回賞に選ばれた方々は勿論、惜しくも受賞は逃されてしまった方々も。
これほどの素晴らしい作品を書き上げ、世に送り出せたという事実に、まずは胸を張って下されば幸いです。凄いです!
……まぁ、おかげで私は作家としての自信を著しくなくしましたけどね。
1990年、読売新聞社に入社。甲府支局でオウム真理教事件などを取材。96年、政治部記者。自民党と外交を中心に取材。2011年、政治部次長。著書に、中公新書ラクレ「小泉革命」(共著・以下同)、同「活火山富士 大自然の恵みと災害」、東信堂「時代を動かす政治のことば」、新潮社「亡国の宰相 官邸機能停止の180日」など。医療ネットワーク事務局長を経て、現在、活字文化推進会議事務局長兼NIE部長。
「こんなすごい文章を本当に高校生が書いたのか」
何度も驚きながら、この問いを頭の中で繰り返しました。もちろん、荒削り、描写不足と感じた箇所もたくさんありました。ただ、それも含めて、未来の「のびしろ」を実感できたのは、カクヨム審査の醍醐味だと感謝しております。この先、高校生たちがどこまで文章力や表現力をのばすのか。考えるだけで、ほおが緩んでしまいます。
2004年 キンコーズ・ジャパン株式会社入社。店長、エリアマネージャー、店舗運営部部長を経て、2014年より取締役就任。現在は店舗運営、生産管理、クリエイティブデザインセンター、新ブランド推進部門を担当。2019年、お客様の「作りたい」だけでなく「成し遂げたい」の実現をサポートし、人と人をつなげる場所として「TSUKURU」ブランドを立上げ。2月に「TSUKURU WORK」を新宿にOPEN。今後は趣味の「TSUKURU HOBBY」、創作・クリエイトの「TSUKURU LAB」を展開予定。
初めての文学の選考委員は選ばなければいけない難しさも感じつつも、とても楽しかったです!!キンコーズの「ツクル」ブランドは、新しい「繋がり」「カタチ」をツクりだすことがテーマなので、選考では作品にその部分で共感できるかを重視しました。どの作品も創造性豊かで大変読みごたえがあり、別の作品も読んでみたいと感じるものばかりでした。多くの素晴らしい作品に出会えたことに感謝。皆さんの大いなる飛躍を期待しています。有難うございました!!
KADOKAWA カクヨム編集長
中央公論新社入社後、文芸ジャンルの書籍編集者として勤務。2014年3月筑波大学社会人大学院にてMBA(経営学修士)取得。2016年3月KADOKAWA入社、カクヨム編集部に配属され、2017年2月より現職。2019年3月よりライトノベルのレコメンドサイト「キミラノ」編集長も兼任。
カクヨム甲子園も3回目。初開催時に1年生だった子が、今回は最終学年として参加してくれている――そう思うと、どの作品も皆さんが高校生活で経験した出来事や味わった感情の一端を報告してくれているようで、いとおしく感じました。
どの作品も「書きたい」「伝えたい」にあふれていて、心を強く掴まれることしばしば。多くの方に読んでほしい作品ばかりでした。毎年お伝えしていますが、受賞者はもとより全参加者が今後も創作活動を続けることを強く望んでいます。
上坂詩織は無名のネット小説家だった。彼女は行き場を失った感情を小説にすることで発散していた。
あるとき、クラスの人気者、川崎唯香に小説を見られてしまう。
唯香は小説を他言しない条件として、詩織をカラオケに誘うのだった。
正反対の世界に生きる2人は次第に互いをかけがえのない存在と意識していく。
事故死した立花の家を訪れた帰り、カイは手首に包帯を巻いた背の高い少女を見かける。後ろ姿の美しい彼女は同じ高校の3年生だった。わけありの上級生に翻弄される、ひと夏の体験。
青春ストーリーとミステリーを巧みにブレンドした作品。よく練られた文章と表現、先の読めない展開、後味すこし悪いが面白いエンディングで、終始、引き込まれた。
池辺英俊(読売新聞東京本社 活字文化推進会議 事務局長)
硝子玉に物語を込めて売る「物語屋」。
そこを訪れた少年は、女性店主に紹介された素敵な物語に熱中する。
終盤になってわかる、女性店主が物語屋を開いた本当の理由とは――?
綺麗で美しくツクられた世界観がとても素晴らしく素敵でした!!静かで、それでいて強さや壮大さも感じるストーリー。私達が生きる世界に対しての問いかけでもあり、とても良かったです。
渡辺浩基(キンコーズ・ジャパン株式会社 取締役)
プロの小説家が書いたような表現力と練られた文章に驚きました。時代背景の描写も素晴らしく、序盤から一気に読ませる力を持った作品でした。
終末ものでありながら、一貫して明るく穏やかな雰囲気で描かれた作品。読みやすい文章で紡ぎあげられる世界観と登場人物の心情が丁寧に描かれてる点が魅力的でした。
子供の視点で物語が展開することで、終始はらはらと読み手の感情を揺さぶる、完成度の高いミステリー作品です。序盤の不穏な空気から続く結末には意外性があり面白かったです。
言葉選びの的確さと使い方、描写の鮮やかさなど高度な文章力に感嘆しました。手紙形式で綴られた文章は読みやすく、謎も上手く機能していて、読んでいて先が気になる作品でした。
色の描写を効果的に使い、映像的な美しさがよく伝わってきます。人魚という設定に無理を感じさせない描写力と、足し引きをする必要のない構成力が高く評価されました。
高校生のみなさま、多数のご応募ありがとうございました。
「【高校生対象】文学はキミの友達。「カクヨム甲子園2019」【ロングストーリー部門】」の中間選考の結果を発表させていただきます。
多数の力作を投稿してくださった皆様、並びに作品を読んでくださった皆様には、改めて深く御礼申し上げます。
※掲載の並びは作品のコンテストへの応募順となっております
選 評
自己否定や人間関係の悩みを赤裸々に描きつつ、友情がそれをカバーしてい く過程が説得力を持って綴られています。途中で「あっ!」と驚かせる展開が物語に深みを加え、感情移入させる仕掛けとしても機能していて選考員一同、高く評価しました。