創作する人皆に読んでもらいたい、そんなお話です。物語の中の登場人物が苦しい思いをしているとき、助けに行きたいと思ったことがある人は多いはず。それが好きなキャラクターだったり、不幸な未来が確定していたりしたら尚の事。ただ、自分の存在をかけてまでそれが出来るかというと躊躇すると思います。むしろ出来ないですよね。よほどの愛がない限りは。このお話は間違いなく、そんな「愛」の物語です。
この作品の良さを語れば、容易くネタバレに繋がってしまいそうで…。ここはやはり、読んでいただくより他はありません。シャボン玉に映る景色を眺めるような、どこまでも儚く脆く綺麗な物語です。大人になった今でも、宝物のように絵本を大切にしている方に、お勧めしたい作品です。
独特の雰囲気が、読んでいるうちに童話や絵本を読んでる時のような気分にさせてくれる、良い作品です。ちょっとだけ気になったのは、主要登場キャラである女性の、主人公に対する接し方(話し方)かな。幼子に話しかけるような、そうでないような少し一貫性が乱れて感じました。ただそれを差し引いても、この独特の世界観と雰囲気は希少で、文字数もほどよく読みやすいです。ちょっと一風変わった気分や雰囲気、あるいは幼い日に絵本を読んだ時のあの気持ちを味わいたい、という方はぜひとも読んでみて欲しい作品です。
物語屋の店内のように静かに小説ははじまります。少年は硝子玉の中の物語に魅せられます。中盤から物語は急展開。悲しい別れと出会い。少年はどのような人生を送るのでしょう。
本好きの少年が、「ある物語」を通じて1人の女性と出会い、優しい時間を共に過ごし、劇的な別れを迎えるまでを描いたファンタジー。エンディングのドラマは涙なしには読めません。すべての物語好きな方へお薦めします。
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