2021年の頂点を目指せ!~カクヨム甲子園開催5年目までの軌跡~ 

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全国の高校生を対象とした小説・エッセイコンテスト、“文学はキミの友達。「カクヨム甲子園2021」”の募集開始まで残りわずかとなりました。

カクヨム甲子園は2017年に初めて開催され、今年で5年目という大きな節目を迎えます。そこで、2021年の頂点を目指せ!~カクヨム甲子園開催5年目までの軌跡~と題して、これまでの歴史を振り返りたいと思います。

歴代の受賞作や審査員からの講評もまとめていますので、応募予定の方はぜひチェックしてください!

“文学はキミの友達。「カクヨム甲子園」”とは?

f:id:kadokawa-toko:20210707131551p:plain Web小説サイト「カクヨム」において開催する、高校生限定の文学コンテストです。
若者に早くから活字に親しみ、自分たちで創作をする楽しみを啓蒙したいという意図のもと、2017年より毎年夏休みシーズンに開催しています。
現役高校生の熱意ある作品が約2000作品も応募される、カクヨムの夏の風物詩となっています。

コンテストの概要は、以下のとおりです。

募集部門・ジャンル

・ロングストーリー部門(6,000〜20,000文字)
・ショートストーリー部門(〜4,000文字)
募集ジャンルは、現代ドラマ / エッセイ・ノンフィクション / 恋愛 / ラブコメ / ミステリー / ホラー / SF / 異世界ファンタジー / 現代ファンタジー/ 歴史・時代・伝奇 / 詩・童話・その他 。

スケジュール

・応募受付期間:2021年 7月16日(金)17:00 ~ 2021年 9月12日(日)18:59
・最終選考対象作品発表:2021年 11月19日(金)予定
・最終選考結果発表:2021年 12月24日(金)予定

賞・賞金等

・大賞各部門1名:記念品+図書カード5万円分+Amazonギフト券2万円分
・奨励賞各部門5名:記念品+図書カード1万円分+Amazonギフト券1万円分
・<特別賞>読売新聞社賞各部門1名:記念品+読売中高生新聞1年分+図書カード1万円分
※協賛賞の設置も予定しています。

詳しい応募方法は、カクヨム甲子園2021の特設サイトをご覧ください。
kakuyomu.jp


次に、カクヨム甲子園の歴史を振り返っていきましょう。

すべてはここから始まった。カクヨム甲子園2017

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初開催となるカクヨム甲子園2017は、『この素晴らしい世界に祝福を!』作者の暁なつめ先生を最終選考委員にお迎えし、キービジュアルは人気イラストレーターのかとうれいさんに制作していただきました。

また、高校生の皆さんを応援する企画として、ニコニコ生放送で4日連続の特別番組を放送し、5万人以上の方に来場いただきました。
kakuyomu.jp

大賞受賞作

▼ロングストーリー部門大賞
あまのじゃく(凩)
kakuyomu.jp
▼ショートストーリー部門大賞
この世には理解できないことがあるのか否かについての考察(七星)
kakuyomu.jp

選評

初代受賞作「あまのじゃく」は、高校生が向き合う「死」への実感がリアルで、ラストシーンではそれまでの情景を鮮やかに覆され、はっとする作品でした。「この世には理解できないことがあるのか否かについての考察」は、構成の工夫が特に生きていた作品です。ほのぼのとした展開かと思いきや、思いがけない結末にたいへん驚かされました。

その他の受賞作はロングストーリー部門ショートストーリー部門の結果発表をご覧ください。

暁なつめ先生からのコメント

所感としましては、粗削りながらも才能を感じさせる方、この年で既に洗練された文章を書く方などがいて驚かされました。
全体的にレベルの高い作品が多く、このまま商業作品として世に出しても通用しそうな物もあり、最近の高校生は凄いと感じさせられます。
今回受賞された方はもちろん、惜しくも逃してしまった方も、まだまだたくさんの傑作を生みだされる事を期待しております。
いつの日か、作家仲間としてお会い出来る事を願いつつ―

新たに「キリンレモン賞」を設置!カクヨム甲子園2018

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第2回となるカクヨム甲子園2018は、『終わりのセラフ』『伝説の勇者の伝説』などを手掛ける鏡貴也先生を最終選考委員にお迎えし、キービジュアルは新井陽次郎さんに制作いただきました。

第2回では、人気声優が朗読するポエムツイートコンテストの開催や、キリンレモン10ケース(240本)が当たる「キリンレモン賞」を新設するなど、新しい企画も続々実施しました。
kakuyomu.jp

大賞受賞作

▼ロングストーリー部門大賞
猫おじさん(鴉乃雪人)
kakuyomu.jp
▼ショートストーリー部門大賞
少女は鍵を三度失くした(名取 雨霧)
kakuyomu.jp

選評

タイトルが印象的な「猫おじさん」は、情景や感情を的確に紡ぐ文章力と、時間軸を操る構成力が、読者を意識している点で高く評価されました。
「少女は鍵を三度失くした」は、ひと夏の恋愛物語。最大限に読者を驚かせようと仕組まれたどんでん返しの鮮やかさには、選考委員一同心を奪われました。

その他の受賞作はロングストーリー部門ショートストーリー部門の結果発表をご覧ください。

鏡貴也先生からのコメント

このたびは選考させていただき、ありがとうございます。
高校生の書いた小説をまとめてこれほど読める機会というのはあまりないので、勉強になりました。みんながどういうことを考え、どういう環境で生きているのかを、小説を読むことで思い巡らせ、ワクワクできました。
特に大賞作と、いくつかの作品は、大きな才能を感じました。僕が感じたその才能が、そのままプロの世界へ衝撃を与えるような形で伸びていってくれたら嬉しいなと思いましたし、そのためのアドバイスをしたいと思ってしまうくらい、伸び伸びと書かれていました。
特定の賞への応募とは違う、才能を原石のまま見ることのできるこのカクヨムの賞は、今後とても重要な賞になっていくのではないかと思います。今回受賞されたみなさんのさらなる創作を楽しみにしています。

全国の高校文芸部を繋ぐイベント開催!カクヨム甲子園2019

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第3回となるカクヨム甲子園2019は、『生徒会の一存』シリーズで知られる葵せきな先生に最終選考委員を担当していただきました。さらに「キンコーズ・ツクル賞」を設置し、受賞作品を本にして20冊プレゼントしました。

また、ツクル・ワーク新宿センタービル店を拠点として、全国の高校文芸部を繋ぎ遠隔交流学習を行う連動イベント「超拡大文芸部」も開催!ゲスト講師として、ショートショート作家・田丸雅智氏をお招きしました。
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大賞受賞作

▼ロングストーリー部門大賞
青春病(神無月)
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▼ショートストーリー部門大賞
うつくしいひと(ななこ)
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選評

2019年は、なんと高校1年生が大賞を受賞しました。「青春病」は自己否定や人間関係の悩みが赤裸々に描かれた作品で、友情がそれをカバーしていく過程の説得力や、「あっ!」と驚かせる展開が評価されました。
「うつくしいひと」は、ユニークな設定や味のあるキャラクター達という、読ませる原動力を感じさせる作品でした。

その他の受賞作はロングストーリー部門ショートストーリー部門の結果発表をご覧ください。

葵せきな先生からのコメント

素晴らしく熱量の籠もった瑞々しい作品達を、心の底から堪能させて頂きました。実際どの作品も、「まだ高校生なのに」という前置きもいらないぐらい、本当に面白かったです。
選考会では「この人の別作品も読んでみたい」という発言がよく飛び出したのも印象的でした。人の心を動かす文章を編める人。それはもはや、「作家の卵」どころか「作家」そのものです。今回賞に選ばれた方々は勿論、惜しくも受賞は逃されてしまった方々も。
これほどの素晴らしい作品を書き上げ、世に送り出せたという事実に、まずは胸を張って下されば幸いです。凄いです!
……まぁ、おかげで私は作家としての自信を著しくなくしましたけどね。

オンライン授賞式&交流会を実施!カクヨム甲子園2020

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第4回となるカクヨム甲子園2020は、最終選考委員に『文豪ストレイドッグス』の朝霧カフカ先生をお招きしました。応募総数はなんと1933点にのぼり、大接戦の年となりました。

受賞者には例年どおり、記念品のトロフィーや図書カード、Amazonギフト券などの豪華賞品をプレゼント。さらに授賞式はオンラインで開催され、全国各地の受賞者が交流したり、朝霧カフカ先生に直接インタビューできる機会を設けました。

大賞受賞作

▼ロングストーリー部門大賞
毒を食らわば来世まで(小粋な馬鹿)
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▼ショートストーリー部門大賞
たんぽぽ娘(朔(ついたち))
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選評

「毒を食らわば来世まで」は、時代性のある世界観や情景を的確に描く筆力もさることながら、キャラクター造詣が際立つ完成度が非常に高い作品でした。
「たんぽぽ娘」はすべての描写に意味があり、考え抜かれた伏線や構成が4000字という短い作品の中で、見事につながった作品でした。

その他の受賞作はロングストーリー部門ショートストーリー部門の結果発表をご覧ください。

朝霧カフカ先生からのコメント

この賞の審査員をつとめることは、私にとってぶっちぎりにエキサイティングな体験でした。
そこには「高校生のわりに頑張っている小説好き」なんて生易しい応募者は一人もいませんでした。全員が明日の同業者にしてライバルでした。お世辞を抜きに、率直に、こう思いました。「私は創作で食えている。彼らは食えてない。でも我々のあいだに、そんなに目に見えるほど大きな差があるのだろうか?」と。

受賞者の皆さんに「これからも頑張ってね」なんて温い言葉をかける気にはとてもなりません。何故なら皆さんはすでに、輝く才能の宝石を持っているからです。妬ましさすら感じます。あとは皆さんがその宝石を、どう扱うかだけです。
そして宝石の扱い方を私がどうこう指示することはできません。私にできるのは、ただ願うことだけです。同業者として、貴方達の本の隣に並んで置かれる日を、今から心待ちにしています。

いよいよ開催!カクヨム甲子園2021

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第5回となるカクヨム甲子園2021は、7月16日17:00より応募受付開始となります。今年の最終選考委員には、『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』著者の羊太郎先生の参加が決定!さらに、協賛のカルビー株式会社より賞を設置予定です。

高校生Web作家の頂点を目指して、この機会にぜひご参加ください!
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