概要
「やっとオレに見惚れてくれた?」 …それは、好きになってはいけない人。
「やっとオレに見惚れてくれた?」
命を懸けた旅の途中、『オレ様』男は、そう言って笑った――。
厄災によって世界が一度終わったのちの世界。
かつて日本列島だった島国は蓬莱国と呼ばれ、昔話の魑魅魍魎が跳梁跋扈する中を人々は生きていた。
魑魅魍魎を鎮める五色の刀を造った日ノ本王家が蓬莱国を統治して五百年、突如村が国王軍に襲われる事件が各地で起きる。
山陰陽州・美濃ノ国の少女・一桜の大垣村も襲われた村のうちの一つだった。
焼け落ちる大垣村から何とか脱出した一桜。
兄に白龍刀を託された一桜は、村再興の助力を請うため青龍刀を奉じる武蔵ノ国を目指す。
道中、桑名で検問に引っかかった一桜は、緋耀という美青年に助けられた。
しかし緋耀は「おまえはオレと来るんだ。白龍刀と一緒にな」
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- ★★★ Excellent!!!勇敢な少女が、刀を巡る武と謀の争乱に巻き込まれていく和風ファンタジー
龍が宿る刀、五色の刀と呼ばれるうちの一振り、白龍刀を託された少女、一桜。急襲され灰燼となった故郷の再興を目指す彼女は、しかし五色の刀を巡る王家の謀略と争いに巻き込まれていく。
戦国時代を思わせる雰囲気ながら、舞台は現代文明が古代文明として扱われている、かつて日本と呼ばれていた国ジパング。人を食べる魑魅魍魎も現れる和風世界で、一桜は道中で助けてくれた忍者、風魔幻霞と共に旅をします。
狙われる身のため逃亡する一桜は、時に無謀ながら勇敢で、男勝りな性格。刀に選ばれたことにより、女性とは思えない力を発揮することができますが、斬ってしまった相手を始め、他者への情が深い主役らしい主役。幻霞は腹…続きを読む