第25話 特別授業

特別授業と称された謎の集まりに呼び出され

ユーリの部屋にイオリは居た。

いつもなら2人きりなのに、今日はリノア先生までいる。


ユーリの膝の上に座らされ、後ろから抱かれている。

今日も耳元で囁いてくる。


「あはは、イオリ君は本当に悪い子ね。

私達2人がいるのに他の女までその気にさせるなんて、どういうことかしら?」

「な、何の話ですか?」

「ふふふふふ、そうやって無意識に女の子を誑かすのね。

今日は先生もお仕置きしなくっちゃ❤️」


そう言って、リノアが俺の乳首を軽くつねる。

「ヒィッ」

「ふふふ、ねぇ、イオリ君。

ブランカのことよ。心当たりないのかな?」

「兄さんに勝った時、一緒に喜んでくれました。」

「あはは、イオリ君。

ブランカをその気にさせるだけさせといて

気付いてもあげないなんて

お姉さん感心しないなぁ。」

そう言って、リノアが耳を舐めてくる。


「アッ…」

「ふふふふふ、イオリ君。

明日、最後に手合わせをお願いして。

勝ったら、聞いてもらいたいことがあるって。

そして、こう言うの。

…………。

分かった?」

リノア先生が囁いてくる。


「そんなこと言ったら、ブランカさんが嫌がるかもしれないから…」

「ふふふふふ、イオリ君がブランカのことを嫌いなら言わなくてもいいのよ?

でも先生はとても可愛くて素直で良い子だと思うわ。

イオリ君はそう思わないの?」

「その…可愛いと思います。」


ブランカは赤い髪のとても可愛い女の子だ。

ちょっと勝ち気だが、女性として人気も高い。

そういう目で見ないよう意識していたが、イオリだって可愛いと思っていた。


「ふふふ、可愛いじゃないでしょ。

とっても可愛いよ。もう1回言ってみて。」

「はい…とっても可愛いと思います。」

「ふふふ、先生悲しいわ。

先生がいるのに他の女のことをそんな風に見ていたなんて。」

そう言って、さっきよりも強めに乳首をつねってくる。

「ヒィッ」

自分でとっても可愛いって誘導しといて、悲しいって…どうしろと!


「あはははは、イオリ君。

リノアはあなたを愛してるのに

他の女とあなたがくっ付くのが悲しくて堪らないの。」

「それなら言わさなければ、、、いいじゃないですか!?

僕には、その…先生達がいてくれれば、それで幸せです。」

「ふふふふふ、先生嬉しいわ。

でもね。これはイオリ君が成長していく為なの。

元々、ブランカを選んだのはイオリ君でしょ?

恋愛感情と欲望は親密度を大きく上げると思うの。

ブランカのこともしっかりと受け止めてあげなさい。」

「先生…」

「でもね。先生、とっても悔しくて眠れそうにないもの。

ふふふ、私達が満足するまで今日は付き合ってくれるよね?❤️」

「…ぁ…ぁ」

また甘い香りが部屋に充満する。

「あはははは、今日はリノアのやる気が凄いね。

ほら、イオリ君、口を開けて…❤️

そう、ゆっくり飲み込むのよ。」


この後、2匹の猛獣により、最後の一滴まで絞り尽くされることになる。。。



◆ブランカ視点


「あの…ブランカさん。

今日で授業が最後になるかもしれないって聞いてます。

最後に本気の手合わせをしてくれませんか?

その…僕が勝ったら、明日の夜、夜景を一緒に見に行って欲しいんです。

ブランカさんにこくは…じゃない!

あの…伝えたい想いがあって!」


間違って告白と言いそうになってしまった。

イオリの顔は真っ赤である。

もう…嫌だ…恥ずかしくて死にそう…


しかし、それはブランカも一緒である。

ハッキリと聞こえていた。

告白と言いそうになっていたのを…


2人は顔を真っ赤にして固まっている。


「グギギギギギッ!

何やってるのよ、あの2人は!

ちょっと青春しすぎじゃないかしらっ!」

外野のリノアが甘酸っぱい2人にヤジを飛ばしている。。。


そっと見守ってやれよ。。。

ユーリは哀れむ目でリノアを見ている。


2分程経過した後、やっとブランカが声を発した。

「ええと…その…手合わせは…もちろんいいよ。」

「それでは…よろしくお願いします。」


2人の手合わせが始まる。

イオリは本当に強くなった。

『格闘家』の力・体力・速さの上昇スキルがなければ、もうステータスも互角かもしれない。

技術も格段に伸びた。

そう、そのタイミングでの回し蹴り

最初はできなかったのに上手くなったね。

その突きもそう。

フェイントを織り混ぜるのに苦労していたね。

この2ヶ月のイオリの努力を知るからこそ

それが思い出となって、涙が溢れてくる。


でも、その技術を教えたのが私だからこそ

手に取るように全て分かってしまうのだ。

ステータスも上、次の一手さえも手に取るように分かる。


どうすれば、彼に手を抜いたと分からないように

負けてあげられるのだろう。

ダメだ、どうやっても負けてあげられない。


いつの間にか、ブランカの思考は負けたいに変わっていた。

負けてイオリの告白を聞きたいのだ。

私が勝って諦めて欲しくない!

私に勝って想いを伝えて欲しい!


そんな時だ。急にイオリの速度が上がったのだ。

油断していた私はもろに突きを受けてしまった。


「あ…ぁ…私、負けちゃったね。

最後の突きは本当に良かったよ。

イオリ、強くなったね。」

「ブランカさん、ごめんなさい。

どうしても勝ちたくて…ズルしました。

最後の突きは速度上昇魔法を使ったものです。

だから、僕の敗けです。」


そう言って、はにかんだ笑顔を向けてきた彼を見て

私は固まってしまった。

そして、完全に理解した。

イオリの事が大好きなんだと。


そう自覚した私は居たたまれなくなり、走って部屋に戻った。


「ブランカさんっ。」


イオリの声が聞こえるけど

どんな顔をして会えばいいのか分からない。


あぁ…明日の夜が来るのが怖くて待ち遠しい。



「あはははは、青春してるねぇ!」

「あぁぁぁぁん、イオリ君。

他の女にそんな笑顔向けちゃ嫌だ!

ヤダ!ヤダ!ヤダ!ヤダ!」


外野は盛り上がっていた。。。




イオリ 11歳


職業:寄生虫LV11

擬態職業:プリーストLV8

熟練度:

寄生虫 LV11(404.96/1100)

プリースト LV8(288.48/800)

魔女 LV4(149.86/400)

医者 LV5(441.55/500)

諜報員 LV7(278.1/700)

格闘家 LV1(2.63/50)

寄生先:3(3/3)

親密度:リノア(91/98)

   ユーリ(84/91)

   ブランカ(54/86)

スキル:寄生 

回復魔法(微・小) 毒回復(小) 麻痺回復(小) 

速さ上昇魔法(小) 浄化魔法(小) 火炎魔法(小)

水魔法(小) 精神異常耐性 精神安定(小)

解熱(微・小) 人物鑑定(小) 職業偽装(小)

気配遮断(小) 格闘術+補正(小)


ステータス(↑プ+魔+医+諜+格+寄)

HP 133/133

MP 155/155

体力 78

力  64

魔力 133

精神 144

速さ 83

器用 92

運  89

寄生 20



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