第19話 11歳 婚約者として紹介

リノアと婚約して7ヶ月と少しが経過。


あの2人との関係はより深くなった。

俺の秘密を知り、2人とも協力して熟練度の習得に動いてくれている。

もう運命共同体と言っていい。


2人とも仕事の量を減らし、リノア先生は『魔女』を、ユーリは『諜報員』の熟練度を率先して上げてくれている。


リノアにもユーリにも敬称は付けず

呼び捨てにして欲しいと言われた。

ユーリには敬称は付けなくなったが、リノア先生を呼び捨てにする勇気はまだない。


今日は久々に治癒院の手伝いに行った。

リノアの婚約者として紹介される。

「イオリ君照れて可愛い。」

「リノア先生との馴れ初めを教えて欲しいなぁ。」

「リノア先生いいなぁ。毎日癒されそう。」

「もう皆。彼が困ってるじゃない。

可愛く見えて、夜は毎回凄いんだから…ポッ」

「キャァァァァァァーーー」

「サラさん、もう孫の顔が見れるかもしれませんね。」


ちょ!おまっ!母さんの前で何言うんだよっ!

しかも、逆だろ逆!!

11歳の少年相手に何回も!

母の目が異様に冷たい。

母さん、孫の顔をもうすぐお見せできるかもしれません…。


「イオリ君のお顔が真っ赤になってるぅぅ。」

「いいなぁ、リノア先生。私にも貸して欲しいなぁ。」

ヒッ、約1名不穏な発言が…

これ以上は勘弁してください。。。



『寄生虫』のレベルが上がった時に

寄生できる有効距離が10→20㎞になり、寄生が切れにくく、遠出できるようになった。

これは非常にありがたいと言える。

2人は善き理解者でもある。

リノアとユーリとは離れるつもりは一切無い。



そして、もう1つ。

こちらがメインとなるだろう。

遂に寄生人数が増え、3人まで寄生できるようになった。


今はユーリを選んだ事に後悔は無いが、今でもリノアとの喧嘩は絶えない。

ダンジョンでの殺し合いや、落とし穴への落とし合いを平気で始める等、パーティーとしては相変わらず機能していない。


もう喧嘩ばかりされる相手は避けたい。

2人でもやっかいなのに、3人になるとそれこそ収集が付かない。


個人的には穏やかで優しい女性がいいなぁ。

リノア先生も普段はそうなんだけど、ユーリとの殺し合いを何十回も見ると…

穏やかとは言いにくくなった。。。


何故、女性かというと、相性度が高い相手は圧倒的に異性が多く

同性との差は体感で30~40ぐらい異なるからだ。

これは恋愛感情や性的欲求が大きく作用しているのではないかとユーリが言っていた。


で、今日はリノアとユーリに、次の寄生相手の要望を聞いている。

「私をお姉さま、お姉さまと慕ってくれる子がいいなぁ。

ユーリみたいなのは絶対止めてね!」

「それは私のセリフでしょうがっ!

けっ、何がお姉さま、お姉さまよ?馬鹿なの?

イオリ君の最大のミスはリノアを選んだことだと思うわ。」

「なに今日は丸焼きにでもされたいのかしら?」

「へぇぇぇ、そんなこと言っていいんだ?

昨日の夜、1人で何してたのかなぁ?」

「おぃ!何でそれを知ってんのよ!」

「あら、『諜報員』の情報収集力を舐めないで欲しいものね。」

「ちょっ!それを言ったら、殺すっ!今すぐ殺すっ!!」

「あら、そんな口聞いていいのかしら?

イオリ君、昨日、イオリ君の部屋で~」

「すいませんでした!ユーリさん。」

「様でしょうが、ユーリ様!

次舐めた口を聞いたら、言い触らすからね。」

「ぁぁ、そう。

じゃ、その臭い口が永久に開かないように氷で固めてくれるわっ!」

「ちょっと魔女のレベルか上がったくらいでよくそこまで調子のれるわね!」

「調子にのってんのはお前だろうがっ!」


この2人に聞いた俺が馬鹿でした…

この2人の仲を取り持ってくれるような人なら、無条件で決めるんだけど。。。


で、俺の部屋で何してたの?

リノアさんや。。。


「まぁ、私もリノアも生活するのに困らないお金はあるからね。

まずは平穏な生活を送れるような体制作りが先かな。

逃亡生活みたいなのは、できれば勘弁願いたいもの。」


平穏な生活への体制作り。

今、俺は『諜報員』が覚える偽装スキルと人物鑑定スキルのレベルを上げる為

毎日、マジックポーション片手に人物鑑定と気配遮断を繰り返し、熟練度を上げている。

毎日5万Gのお金を出してくれている2人には本当に頭が上がらない。


人物鑑定はスキル持ちから自分がどう見えるかの検証と次の寄生相手を探すため。

偽装は外道職『寄生虫』と4つにまで増えた職業を隠すためだ。



3人目の寄生相手に関しては難航していた。

上級職『ビーストマスター』相性83

これなら!と思い寄生しようとするも弾かれる。

他の上級職も同様に弾かれた。

現時点では上級職への寄生不可ということが、ここにきて判明したのだ。


一から探し始めないといけない。

半分、諦めようとしていた時、見つけたっ!


中級職『格闘家』LV11

ブランカ14歳 寄生相性86


大嫌いな兄タイシの彼女だ。。。


イオリ 11歳


職業:寄生虫LV10

擬態職業:プリーストLV7

熟練度:

寄生虫 LV10(50.63/1000)

プリースト LV7(527.08/700)

魔女 LV4(65.60/400)

医者 LV5(45.18/500)

諜報員 LV5(404.45/500)

寄生先:2(2/3)

親密度:リノア(91/98)

   ユーリ(83/91)

スキル:寄生 

回復魔法(微・小) 毒回復(小) 麻痺回復(小) 

浄化魔法(小) 火炎魔法(小) 水魔法(小)

精神異常耐性 精神安定(小) 解熱(微・小)

人物鑑定(小) 職業偽装(小) 気配遮断(小)


ステータス(↑プ+魔+医+寄)

HP 111/111(↑20+3+4+25+4)

MP 139/139(↑20+8+12+25+4)

体力 63(↑8+1+4+15+4)

力  49(↑8+0+0+15+4)

魔力 123(↑20+8+10+10+4)

精神 131(↑20+5+16+15+4)

速さ 66(↑8+1+4+20+4)

器用 77(↑8+2+6+20+4)

運  79(↑12+3+6+10+4)

寄生 19(↑4)

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