第36話 コブラと小鳥 特別反省会

◆イオリ視点


最近、落ち込みがちだったブランカの雰囲気が明るくなった。


新しい職業に目覚めたのは俺にはまだ内緒みたいで、リノア先生にアドバイスをもらいに行っているようだ。


俺は『魔法剣士』の熟練度が入ってくるから気付いているが何も言わない。


ブランカ、ごめんね…

苦しんでいる時に、気の利いた言葉の1つも言ってあげられなくて…

だから、ブランカの気持ちが晴れた事が本当に嬉しい。


しかし、ブランカの笑顔は可愛いなぁ…

普段は気が強くて狂暴だけど…

実は乙女で…

少しでもみんなの為に何かしたいって気持ちが伝わってくる…


それに…

2人の夜はM気質な所がまたいい…

俺の色に染まろうとしてくれているというか…

反応がまた初々しくて…

あの2人と比べると、コブラと小鳥ぐらいは違うっていうか…

言葉で攻めた時の…あの表情と恥じらいが…もう堪らないというか…

普段は強気なのに…このギャップが最高というか…

次の夜…すなわち、明日は…さらに辱しめたいというか…


エヘヘヘへ…❤️

ブランカを見つめながら、妄想していると、リアが話し掛けてきた。


「イオリ、超気持ち悪いわ。

ブランカさんに報告して、そのニヤけきった顔をぶっ飛ばしてもらおうか。」

「ちょっ!リア!マジでやめれ!

本気で痛いんだよ、あれ。。。」

「はいはい。で、奥様のお誕生日の計画はどうすんのよ?」


この前、リノア先生に呼び出されてから、リアが色々と提案してくれるようになった。

ちょっと前までは人を金づる扱いしていたのに、人が変わったかのようだ。

本人は商人として未熟だったと深く反省していた。


この前の埋め合わせも含め、リノア先生のお誕生日はしっかり祝おうということで進んでいる。


しかも、どういう風の吹き回しか

普段、お世話になっているお礼も兼ねて、プレゼントと誕生会の料理の費用の半分は、リアが出してくれるというのだ。


魔石を渡した分のお金の管理に加え、俺では気付かない角度から物事を考え、伝えてくれる。

気を使わなくていいし、うちの女性関係も理解している。

いつの間にか、何かあればリアに相談するようになっていた。


「ところでさ、ちょっと聞きたいんやけど。

奥様との子供はどう考えてんの?」

「ぶっっ。突然、何を言い出すんだよ。

まだ子供を作れる程の稼ぎはないよ。」

「そんなこと言ってたら、いつまで経っても無理やん。

奥様は次のお誕生日で27歳になられるんだよ?

あと4ヶ月なんかすぐやん。

奥様との子供を作りたいって言ったら、めちゃくちゃ喜ばれると思うで。

避妊しないようにすればいいだけだし。」

「いや、、、もう1人背負える程の覚悟が無いというか、、、」

「それはイオリの問題でしょ。

奥様のお気持ちも考えなきゃダメよ。」

「うん…」

「奥様との子供はいずれは考えてんのよね?」

「うん、、、

まだ俺にはそれを言う資格がないから。」

「良かったら相談に乗ろうか?」

「ありがとう。でも、これは俺の問題だから。

また、相談に乗って。」


◆リーリア視点


今日は先週から始まった奥様への週間報告書提出の日だ。


「私への誠意を見せて欲しい。」


父に言われた通り、奥様に誠心誠意尽くすことに決めた。

では奥様が何を必要としているか?


イオリの情報と誘導だ。


イオリとの会話や目線、表情で気になった物を洗い直し、項目毎に分けて報告する。

今後、調査した方がよいことの確認。

誘導すべきか迷った物を思い付く限り書き出し指示を待つ。


今回の特記事項は3件。

・前回指示のあった奥様との子作りについてのイオリの現状認識と誘導

・奥様の誕生日の予定とプレゼントの件の進捗

・奥様、ユーリ様、ブランカ様への感情と会話内容


後は奥様からの呼び出しがあるか、指示が届くのを待つだけだ。


前回、奥様へのお誕生日を提案・誘導した際、大変お喜びになられた。


イオリの情報と誘導こそが金に変わる。

イオリ、悪う思わんでや。

こっちも必死やねん。



イオリとの信頼関係も着々と築きつつある。

情報収集と関係構築の為、朝晩の2回、屋敷に通うようになった。

特に晩は探索も終わり、気が抜けやすい。

そこを狙って顔を出す。


まだ、私には言えない何かを抱えている。

だが、奥様からの調査依頼がなければ踏み込まない。

どうも奥様はそれが何か勘づいているように見えるからだ。

下手な事をすると虎の尾を踏みかねない。



報告書を提出した後に呼び止められた。

奥様にご満足頂けたのか?

ブランカ様用の『魔法剣士』の武器の発注を頂いた。

300万Gの範囲内で良いものを見繕って欲しい。

どれだけ利益を抜くかは、やり過ぎなければ任せる、と。


ここで欲張るのは論外。

取り過ぎず、取らなさ過ぎずだ。


奥様からの仕事は一律5%の利益でしばらく受けるつもりでいる。

これだけで15万G。

1ヵ月分のノルマを越えている。

十分過ぎる額だ。


奥様の為に尽くし、その恩情に感謝する。

今はそれに徹するのみ。


◆リノア視点


「ふふふ、リーリアが実に良い仕事をするようになったわ。

お父上に相談して覚悟が決まったということかしら。」

「あはは、本当に見違えるように変わったわね。

この報告書もよくできてると思うわ。」

「ねぇ、ユーリ。

この報告書の子供を作る資格が無いって、やっぱり【職業偽装(中)】のことかしら…

もし【職業偽装(大)】以上だとすれば…あと何年待てばいいの…。

はぁぁぁぁ、先生待ちきれないわ。」

「あはははは、その為に【老化遅延】進めてるんでしょ。」

「ふふふ、これだけは譲らないから。」

「あはは、少しでも早くブランカとリーリアにも熟練度を稼いで貰わないとね。


私はそれよりもイオリ君がブランカの事をニヤニヤ見ながら妄想してたって部分が気になるわ。」

「ふふふふふ、私もそこは気になったわ。

今度、じっくり問い詰めないと。

最近、ブランカが落ち込んでたから、イオリ君も嬉しいのは分かるけど…」

「あはははは、明日はブランカの日でしょ?

今日はたっぷり搾りとって、明日には残さないようにしておくわね❤️」

「ふふふふふ、ちょっとそれ、私も混ぜなさいよ。

このままだと嫉妬でおかしくなりそうだもの。」

「あはははは、しょうがないわね。

ちょっとお薬を追加しておくわ。」



こうして、イオリは特別反省会と称する謎の集いで妄想の罪を問われることになる。。。

もちろん、その実態は前回の特別授業と何ら変わりはない。。。



部屋にはいつもの甘い香りが漂っていた。

リノア先生の膝の上に座らされ、後ろから抱きつかれる。

先生が耳元で囁く。

「ふふふ、イオリ君、見てたわよ。

ブランカの事をイヤらしい目で見てたわね?

先生、嫉妬しちゃったなぁ❤️」

「せ…先生…誤解です。」

「あはははは、正直にいってごらんなさい。

あれは何を考えていたのかな?」

「ほ…本当に何も…」

「ふふふ、あれだけニヤニヤしながら見つめて、何も考えて無いってことはないと思うわ。」


2人はまるで実際に見ていたかのように

イオリに揺さぶりを掛けてくる。


「あはは、正直に言わないなら、こうしようかしら。

ほら、イオリ君。口を開けなさい。」


ぁ…ぁぁ…身体が熱い…

そう言って、目隠しをされ、イオリの弱点を2人で焦らすように触れてくる。


「ふふふ、先生、残念だわ。

イオリ君をちゃんと気持ちよくしてあげたいのに❤️」


2人の執拗な攻めに【性的快楽増強】の効果も加わり、イオリはもう限界だった。


「ぁ…ぁぁ…その…実は…ちょっとだけ…」

「ふふふふふ、やっぱり嘘を付いてたのね。

悪い生徒には指導が必要だわ❤️」

「あははは、イオリ君。

しっかり反省しないとね❤️」

「ヒィッ…。」


こうして、2匹の猛獣により、最後の1滴まで狩りつくされる。。。

もちろん、ブランカへの妄想よりも酷い辱しめが待っていることは言うまでもない。。。


イオリは知らない。

この反省会の影にリーリアの報告書が隠れていることなど。


イオリは知らない。

今後も別の女の名前が出る度に、2人による執拗な尋問が待ち受けていることを。。。


イオリ 12歳


職業:寄生虫LV15

擬態職業:プリーストLV10

熟練度:

寄生虫 LV15(1445.48/1500)

プリースト LV10(494.23/1000)

魔女 LV6(412.70/600)

医者 LV8(249.56/800)

諜報員 LV12(834.84/1200)

格闘家 LV6(466.43/600)

大商人 LV0(42.96/50)

魔法剣士 LV0(8.02/50)

寄生先:4(4/4)

親密度:リノア(94/98)

   ユーリ(87/91)

   ブランカ(76/86)

   リーリア(46/71)

スキル:寄生 

・プリースト : 回復魔法(微・小) 毒回復(小)

麻痺回復(小) 速さ上昇魔法(小) 浄化魔法(小)

・魔女 : 炎・水・土魔法(小) 精神異常耐性

・医者 : 精神安定(小) 解熱(微・小)

病回復(小) 精神上昇(小)

・諜報員 : 人物鑑定(小) 職業偽装(小)

気配遮断(小) 気配察知(小) 視野拡大(小)

聴力上昇(小)

・格闘家 : 格闘術+補正(小) 体力・力上昇(小)


ステータス(↑プ+魔+医+諜+格+寄)

HP 214/214

MP 228/228

体力 145

力  123

魔力 184

精神 208

速さ 153

器用 143

運  142

寄生 24


上位職寄生解放 2/50

成長促進    4/50

潜在職業覚醒  2/50

寄生距離延長  2/50

老化遅延    16/25

性的快楽増強  9/25

吸収率向上   2/25

親密上昇補正  1/25

残ポイント0

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