使徒教 ※23章のネタバレあり

■使徒教

 アルフレードがこの世界の宗教を定義した言葉

 教会が元の組織から乖離して変容したためこのように定義した。


■元の教会の教え

 正典を教義としていた。

 神との契約の形を取っていて、死後の救済を主眼とする。

 最後の審判が特色となる。


 社会の基礎は、絶対的1神との契約が基礎。

 契約だからこそ範囲は厳密に決まっている。

 契約に関係する自由の概念も違い、契約できることが自由であった。

 奴隷とは契約する自由を持たない者である。


 比較的現実世界のキリスト教に近い。


■変質した理由

 使徒のもたらす奇跡は物質的な豊かさと楽しさが共存する世界。

 教会は正典を棚上げして、使徒の奇跡を前面に押し出していった。


 その根本は融通無碍で無原則、機能絶対主義。

 上手くいっているからいいという価値観となる。

 

 機能すればいいとは……機能しなければダメ。

 失敗は悪とされる。


 その結果自由の概念が変わった。

 今は自由がないものが奴隷とされる。


 細かい契約のような概念を、窮屈に感じるようになってしまった。


■変質の代価

 契約の概念が希薄になったので、無限に責任を問われるようになってしまった。

 変質前は不祥事があったとしても、責任は契約で定めた範囲までしか問われない。

 責任とは契約によって、自分に与えられた権限に対しての概念だからである。


 契約の概念がないため、責任の範囲も不明確となる。

 感情的に納得できなければ責任を追及できるようになった。


■自由の認識 ※26章追記

 好き勝手や自由気ままに振る舞えること。

 他人に危害を加えない限りの条件のその下にある。


 過度に自由を要求するタイプは二番目の条件を軽視しがちになる。

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