冒険者とギルド ※22章以降ネタバレあり

■概要

 元々は冒険者の相互扶助組織が発展したもの


 基本的に、冒険者は使徒騎士団のなりそこねだったり

 使徒狙いの女と思われており

 社会的地位は低い。


 他の作品にあるように掃除やドブさらい等の仕事は無い

 これらは住人間で処理する。


 基本的に魔物を退治、下級でも金を持っている人物の護衛。


 冒険者はギルドに依頼をする。

 急ぎの依頼は緊急料金を追加するとギルドが冒険者を指定して解決にあたる。

 緊急料金を払わなければ、いつ解決されるかは未定。


 階級は貨幣と同じに加えて使徒級

 銅級<真鍮級<黄銅級<銀級<金級<<<使徒級


■組織形態

 基本的に大支部がその地域を統括しており、本部は全体の調整役にすぎない。

 支部は独立性がたかく、ギルドマスターは存在するが幹部会議の結果を追認するだけ。

 基本的に調整役に適した人物が選ばれる。

 ギルドの幹部も調整役に過ぎず、支部の意向を無視できない。


■特殊な意志決定システム

 なにか決めるべき事があれば、全会一致が原則となる。

 幹部はなにか決めたいとき、支部にこれを諮る。

 支部長達は合議して、問題なければ賛成する。

 問題があれば、これを突き返す。

 

 また支部長会議だけではなく、ほかにも集まりあって色々な会議に諮る必要がある。

 こうしてやりとりをしていくうちに、誰が意志決定をしたのか誰も分からないことになる。

 イメージとしては旧来の日本型組織。

 一揆と合議がすべての組織。


 緊急時には、支部だけで独断で行動することも認められている。

 あくまで魔物の襲来に関してのみ。


 政治的状況がからむと、とたんに意志決定ばかりが遅く責任の所在が不明な組織となる。

 それでもギルドはこの世界にとって絶対に必要なので、無くならないと信じている。


■収入源 ※22章追記

 依頼の仲介手数料が主な収入源となっている。

 当初は規定の手数料で運営していたが、赤字となったので焼けなく手数料を値上げした。


 だが使徒は仲介手数量の上限を決めた。

 それでは当然立ちゆかないが、使徒に訴えても無駄だった。

 手数料とは、別の名目で金を徴収することにした。

 その時には手数料の上限を定めた使徒は、冒険者から足を洗っていたので無関心となる。

 

 この徴収が問題となったのは次の使徒の世代になってから。

 使徒は懲罰を加えたが、基準は不明瞭。

 使徒のハーレムメンバーが所属していた支部はお咎めなし。


■収入源の変遷 ※23章追記

 手数料や依頼料は状況次第で変動してきた。

 使徒降臨直後は下がる。

 使徒の意向を容れてのことだ。

 そのためギルドにも使徒から恩恵があるので、結果はプラスとなる。

 使徒が没すると上がる。


■ポンピドゥ一族 ※23章追記

 このように収入が安定しないので、自然と財務管理をする集団が力を持つ。


 それがポンピドゥ一族である。

 一族すべてがギルド職員で経理全般を掌握している。

 必要な教育は家でしてくれるから、ギルドとしても安定した質が保証される。

 採用し続けていたら、経理の主要部分をブラックボックスにした。

 他人では処理できないようにするためである。

 気がついたときにはもう手遅れだが、経理の処理は優秀だしムリに排除するほどの必要性はない、と考えた。


 財政健全絶対主義を掲げ、赤字は絶対に許容しない。

 冒険者の仕事は水物でルドの財政は、一時的に赤字になるときがある。

 それすら絶対に許さない。

 

 基本行動は仲介手数料に留まらず、各種料金の値上げを図ること。

 基本的に際限なく上げようとする。


 ただし例外はあり、ギルドの金が余るくらいまで上げたら満足する。

 使い切れなくなったら値下げ。

 過去にそんな事例があった。。

 社会が安定しつつ、割のいい仕事だらけ。

 このような奇跡が先例となり、再度奇跡が起こる健全化を続けるのが使命になった。


 このような一族であるが不正とは無縁である。

 ただし無私の精神ではない。

 多くの金を徴収して、あちこちに配ることにより各方面に恩を売る。

 退任したあとの就職先に困らないからだ。


 これは経理担当の定員は決まっていることに原因がある。

 一族の誰かが成人したら、最年長は辞めるのが習わし。

 ただ辞めさせるだけじゃなく、しかるべき処遇が必要。

 天下り先を確保することが一族にとって円満な世界である。

  

 使徒でもないかぎり値下げは事実上不可能。

 先例や都合のいいデータだけを持ち出して抵抗する。

 強権タイプはギルドマスターになれないので、ポンピドゥ一族が強行に反対すれば、値下げは不可能。

 値下げとは悪である。


 このような行為でも省みないのは、ギルドがなくなると思ってもいないからである。

一族にとっての価値基準は、どれだけギルドの収益と天下り先を増やすか。

 大きく増やせば、一族内で尊敬される。

 逆に減らす行為をすれば、一族の汚点扱い。

 

 一族は内部で閉じた空間なので、一族内の評価がすべてである。

 

■支部取り潰し問題 ※23章追記

 第5使徒の襲撃事件以降、ギルドに対して恩恵をもたらさなくなる。

 それによって地方支部の財政は悪化。

 勝手に手数料を上げるためにいかないためだ。


 その時にシレリア王国の部を取り潰す話があがり、ギルドとの折衝にあたったのがライサである。

 ※経緯は本編 776話参照 


 結果は交渉での決まり事をポンピドゥ一族が事実上反故にして支部を廃止。

 その結果、その地方は荒廃してしまった。

 

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