アイオーンの子


□成り立ち

 ラヴェンナ地方に存在した古代人を哲学から派生した。


 この世界の生が悲惨なのは、悪しき創造主によって創られた世界であるが故と。

 悪神に創られた物質的に存在する肉体は悪である。


 そこでさらに、ふたつの教義に別れた。

 禁欲によって己の霊を高める派。

 放縦に振る舞う派。


 放縦に振る舞う派にとって、すでに救われているのだから、救済は不要。

 むしろ死こそ救いであるといった観念。

 倫理感を持たずに、純粋な知識欲を満たすためならどんな実験でも行う。


□救済派

 禁欲によって己の霊を高める派は教会と融合した。

 禁欲的な生活に終始して、民衆の喝采を浴びたが堕落した聖職者たちは、危機感を覚える。

 異端のレッテルを貼り、弾圧を加えた。

 かくして記録からも抹消される。

 記録を残しては、この教義に感銘を受けてあとを継ぐ者がでかねないから。


□アイオーンの子

 放縦に振る舞う派は使徒に討伐されることを避けるため

 山奥などに潜んでいた

 アイオーンの子のリーダーは、代々女性でティファニーを襲名する習わし

 代々と名付けた猫を連れていた

 襲名する際に、今までの事例などを後継者に託していく


□弾圧

 救済派を拷問して、アイオーンの子の存在を知った教会は弾圧に乗り出す。

 ティファニーとアイオーンの子は捕まり、公開処刑で火あぶりに処された。


 ティファニーは死に際に『生まれ変わったら、この地獄を壊してやる』と叫んだらしい。

 火あぶりが終わった直後に、大雨が降って落雷が教会に直撃して、大惨事になった。

 以降、教会は記録を抹消。

 導き手の会はアイオーンの子の残党を探すために結成された。

 見つからないので、使徒に従わないものたちをあぶり出す目的に変化していった。


□現在

 全滅はしておらず、シケリア王国とアラン王国に存在する。

 ランゴバルド王国にも存在したが、勢力が衰えており内乱で消滅した。

 

□特色

 危険な技術を磨き上げており、諜報、暗殺は得意分野。

 独自の魔法技術をもっており、麻薬な薬品などの生成も得意とする。

 特殊な武器と技術を習得すれば、死の直前の記憶を消せる。

 通常であれば、死の直前の記憶を抽出できるので犯人を特定しやすいが、これに頼るため犯行の特定が難しくなる。


□抗争

 第5使徒の時代、キアラのいた犯罪組織と抗争を繰り広げた。

 最後には生き残りのライサと手打ちをする。

 

□魔物ミント

 魔物の核が植物の姿をしている。

 この時点では他の魔物が嫌う匂いを発する。

 成長すると、魔物になるが特殊な条件が必要。

 他の植物とも簡単に交雑するので、その場合は植物になる。

 普通の植物に負けてしまうほど、核としては非力。

 一定の純度を維持させて繁殖させる必要がある。

 純度を維持する方法が、メモにかかれている栽培方法。

 ただ相当数繁殖しないと成長しない。

 普通の栽培では変化しない。


 合体して融合するタイプの物に類似している。


 成体になると人の魔力を吸い取る。

 そして大きな花を咲かせる。

 花粉を飛ばすが受粉のためではない模様。


□ミントにエルフが感じた気持ち悪さ

 普通の植物はこちらから交感しないと、反応を返さない。

 これは違う。


 引っ越してきた隣人たちが、人間の姿をしたなにか。

 無表情にこちらをじっと見ているけど、なにかを強烈に訴えてくる感じ。

 すごく気味が悪い印象を与える。


 その何かは。 

 ものすごい飢え。

 

□魔物ミントの成体

 満月の夜、ミントが囲いの中に根を伸ばしはじめる。

 まるで餌を求めて競うかのように、生物のいる方向に伸びる。

 その根は生命の意識を奪い、養分をすいとる。

 根から、ひときわ大きな花が咲く。

 花と蜜の色は、どす黒い血の色。

 やがて花びらが落ちると、光る粉になって、宙を舞った。

 そして契約の山を目指して、緩やかに飛んでいく。


 そして朝になると、ミントはすべて霧のように消えてしまった。


 そのあとは死体だけが残される。

 目や鼻、口など穴の部分すべてに、ミントの根が侵入していた。

 遺体はすべての水分が抜け落ちたように干からびている。

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