魂と生まれ変わり

■魂

 人は魂の泉とつながった状態で生まれてくる。

 泉と人の魂が川でつながっている。

 そして人の記憶や感情が川をさかのぼって、泉に注ぎ込まれる。

 そして死ぬときは、川が途切れる。


■魂の残りかす

 泉にたどり着かなかった記憶は、そのまま残る。

 魔力が強い場所で人が死ぬと、その残りかすが幽霊として目撃される。

 ただ徐々に薄まって……400年くらいで消える。

 幽霊の存在期限は400年程度。


■転生

 死ぬと泉に注がれるはずの記憶は、行き場をなくしてその場に漂う。

 人は泉から魂に川が流れ込んで生を受ける。

 まれにその川が漂った記憶と交わる。

 そうなると生まれるときに、漂った記憶は魂に押し込まれる。

 だから正確には生まれ変わりではなく、記憶が紛れ込んだ現象となる。

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