古代人による創世神話 ※20章以降のネタバレ含む

■概要

 古代人より前にも、高度な文明が存在した。

 突如、光の門が現れて、そこから出てきた神々によって、文明をもたらされた。


 そして神々は、人間から様々な種族を生み出した。

 神々は文明をもたらしたのち、1000年ほど人々を導いた。

 ある日突然、光の門を通って消えてしまった。

 そのあと光の門は、跡形もなく消えうせる。

 それ以降、神々は戻ってこなかった。


 その後は人々が争って、世界が荒廃する。

 文明も失われる。

 自分たちの手に余る武器に手を出して、かなりの数が死に絶えた。


 その後、不可思議な力が世界を七つに分割したらしい。

 去った神々の怒りに触れたためとも言われていた。


 古代人は、その人間たちの生き残りの末裔とのことだ。


■実態

 古代人の神々は異世界人。

 光の門からでてきたのは幻。

 この世界の人々に、神と思わせるための幻影。

 本体は一切、姿を見せていない。


 生身だとこの世界では生きていけない。

 だから空飛ぶ円盤に乗ってこの世界に来た。

 乗り物の中は完全に密閉されているから、外部の影響を受けない。


 外出するときは完全保護服着用。

 ただ姿を見られないように注意している。

 服に傷がついたら、死ぬため。


■古代人の呪い ※23章記載

 人の遠い祖先は、サルに近かった。

 それに手を加えて人にしたが、ある仕掛けを施していた。

 大脳辺縁系を強くして、前頭葉をやや弱くする。

 これが遺伝的に子孫へと繋がるようにした。


 結果して以下のような症状が強く現れる。

  他人を妬み、自分以外の不幸を喜ぶ負の感情が強い。

  弱者が強者に対して持つ怨恨や、復讐感情も強くなる。

  一致団結しないように人の持つ攻撃性をより強く。

  それと同じくらい、自分の属する集団への帰属意識も高めた。

  また制裁によって得られる快感も増幅されるようになる。


 これによって人間同士で一定以上の集団に纏まることが困難となる。

 統治の一環としての手法だが、クレシダは呪いと称した。

 

■異世界人の目的

 元の世界の延命。

 それと平行して、この世界を彼らが普通に住めるよう作り替えるため。

 テラフォーミングをするつもりだった。

 彼らの技術力ならそれが可能、と判断した。

 現れた異世界人は所謂先遣隊。


■元の世界

 異世界人の世界は魔力が尽きて瀕死だった。

 文明が発展しすぎて、自然回復が出来ない程魔力を消費しまくった。

 気がついたときにはもう手遅れ。

 移住を決断したが、時間がかかるわ。

 魔力に満ちあふれた世界から魔力を引き込めば、1000年は延命できると計算した。

 そこで候補に挙がったのが、この世界だった。


■異世界転移の技術

 次元を飛ぶ技術を一方通行だが持っている。

 自然に存在する次元の穴を利用するしか出来ない。

 理論的に穴を作れるが、必要なエネルギーは用意できなかった。

 

■移動の制限

 同次元内で、他の居住可能な惑星に移住はかなり難しい。

 同次元での速度の限界は光速。

 物質としての制限値となる。

 超えると次元を外れて、どこに飛ぶかわからない。

 それより次元を移動したほうが、ずっと早くて楽。


■原生生物への文明の伝授

 異世界人は生身でこの世界では生きていけない。

 直接的な作業は困難だから、神として君臨した上でこの世界の人間を使った。

 文明がすごい原始的だった。

 そこで作業が可能な程度の知識を与えた。


 ある程度の技術が使えるようになったら、元の世界に魔力を送る装置を作らせた。

 四角錐形であることが条件。

 適した場所も決まっている。

 

 装置は綿密な計画を立てて、いくつか建設させた。

 装置は、それぞれが連携している。

 魔力を別の装置に送る、送られた別の装置がまた別の装置に。

 それがループするうちに、一部が元の世界に流れ込む。


■結末

 テラフォーミングの段階に入ったときに、異世界人に原因不明の病気が広まった。

 密閉された空間にいたから、伝染は早く異世界人は全滅した。

 神だと思わせていた幻も消えた。

 

■残された現地民

 装置のメンテナンスを出来る程度までは、知識を与えられている。

 当然リーダーは必要。

 王のような存在が複数存在する。

 結果的に残った人同士での主導権争いがはじまった。

 異世界人は人同士が結束して反抗しないように、他地域との仲を悪くしていたため。

 その上で競わせていたことが原因。

 監視役がいなくなれば、争いがはじまった。

 メンテナンス技術を悪用して、他集団の装置を破壊しようと考えた人が現れる。

 ただ全体を知らないから、回り回って自分のところまで吹き飛んだ。


■装置の自爆機能

 テラフォーミングの仕上げ。

 原住民を死滅させるのが狙い。

 テラフォーミングが進む前に爆発させたから、ただの大惨事で終わった。

 この世界に及ぼした影響は大きく、魔物が生まれたのは、このときから。


■契約の山

 最初に作らせた、試験的な施設。

 魔力の循環外だったから無事だった。

 残していたのはテラフォーミングの仕上げで、最後に爆発させるつもりだったため。

 最後の爆発で、僅かに生き残った原住民を全滅させる気だった。


■先遣隊が全滅したあとの異世界人

 後続を送り込むつもりだった。

 病気がわからなくて対策を検討していたら、古代人同士が争いはじめた。

 異世界人とこの世界は、時間の流れが違う。

 異世界の方が遅い。


 早く相談しているつもりでも、こっちでは数年たっている。

 装置を自爆させたおかげで、異世界にも影響が及んだ。

 異世界は滅亡したと思われる。

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